第7回 「羊の木」
もし、あなたの町に、殺人を犯した元受刑者が移住してきたら―。豪華キャストによる異色の人間ドラマ

映画好っきゃねん

第7回 「羊の木」

〈お読みになる前に〉
1.すべて個人の感想および妄想(?)です。 
2.時々、大阪弁が含まれます。アレルギーをお持ちの方は、この機会に克服したらエエんちゃう? 
3.まれに調子に乗り過ぎて、わけのわからん「なにこれ」原稿になっている場合がありますが、反省はしません。本人はすこぶる上機嫌なので、知ったこっちゃありません。 
4.お叱りは受けつけません。傷つきます(笑)。

 

人間とは何者かを問う問題作

羊の木
©2018『羊の木』製作委員会
©山上たつひこ、いがらしみきお/講談社 配給:アスミック・エース

 

豪華キャストに注目

 もし、あなたの暮らす町に、殺人を犯した元受刑者が移住者として送り込まれてきたら、さあどないする……。
 原作は山上たつひこ、作画はいがらしみきお。漫画界の奇才2人のコラボによる話題の原作コミックを、「紙の月」「桐島、部活やめるってよ」などの人間ドラマの名手、吉田大八監督が映画化。
 見どころの一つは、個性豊かな実力派ぞろいの豪華キャスト。松田龍平、北村一輝、市川実日子、優香らが扮する6人の元受刑者、受け入れ役を任された市役所の平凡な職員には錦戸亮。小さな港町を舞台に、彼と6人それぞれとのドラマを通して、人間とは何者か、ひいては社会とは、という根源的な問いかけを投げかけてきます。特に、一見優しげな男が、徐々にモンスター性をあらわにしていく、松田龍平がメッチャおっかない。

 

羊の木

 

他者との関係をいかに築くか

 他者との関係をいかに築くべきかは人それぞれ。中には、最終的には殺すことでしか……んなアホなと、一笑に付すべきではないのやも。考えてみれば、感情のもつれから殺人に至るなんてケースは、よくある話かもしれんし。人間関係が希薄となり、自分の周囲のお友達としかつるまない内向きのサークルが、やたら増えているって、聞いたことないですか。今の格差社会と、どこかしら関係あるんとちゃうのなどと、柄にもなく、なんや難しいことまで考えてしもたんは、奇抜なフィクションやけど、どこかリアリティーを感じたからかも。ああでももちろん、サスペンスフルなエンターテインメントとしても楽しめる快作です。(岡井哲弥)

 

〈公開情報〉
関西では、TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、OSシネマズ神戸ハーバーランドほかで2月3日から上映中。


〈筆者につきまして〉
主に朝日新聞の「アリーナ」映画面の執筆をしております。そもそも「朝日ファミリー」で映画担当になって……んっ、四半世紀ってか。んなオヤジのデジタルデビュー、好き勝手に書かせていただきますが、温かく見守ってやってくださいまし。





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