第1回「ヒトラーの忘れもの」
地雷除去に駆り出された敗戦国ドイツの少年兵たちは・・・

 

1回 「ヒトラーの忘れもの」

〈お読みになる前に〉

1.すべて個人の感想および妄想(?)です。

.本文中、大阪弁が含まれます。アレルギーをお持ちの方は、この機会に克服したらエエんちゃう?

3.まれに調子に乗り過ぎて、わけのわからん「なにこれ」原稿になっている場合がありますが、反省はしません。本人はすこぶる上機嫌なので、知ったこっちゃありません。

4.お叱りは受けつけません。傷つきます(笑)。

 

埋もれていた事実を掘り起こした問題作

 さてさて、記念すべき第1回は・・・。最初にお断りしておきます。こんなキツイ話でスンマセン。

 時は1945年、第2次世界大戦が終わり、ナチス・ドイツの占領下から解放された、北欧のデンマークが舞台。その海岸線には、連合軍の上陸を阻止するため、大量の地雷が埋設されていたのです。その除去に駆り出されたのが、ドイツ兵の捕虜たち。しかも、大半は少年兵だったなんて・・・。

© 2015 NORDISK FILM PRODUCTIONS A/S & AMUSEMENT PARK FILM GMBH & ZDF

 とある海岸に送り込まれた11人の少年兵たち。ロクな訓練もなく、食い物もなく、監督役のデンマーク軍の軍曹はドイツ憎しで、人としてまともに扱ってくれるはずもなく。砂に腹ばい、スティックを突き刺して探りながらの、気が遠くなるような作業。地雷の“見えない恐怖”に、見てるこっちも身がすくみます。見つけたら見つけたで、素手で掘り返し、信管を抜くという気の抜けない作業となり、今度は指先と、あどけなさの残る顔に張りついた緊張感のリアルな描写に、息が詰まります。

 本作の舞台は、果てなく続くかのような、砂浜です。美しい海岸線を地雷原にしたかと思えば、それが少年たちにとって、塀のない“強制収容所”に早変わり。どちらも、人間がやったこと。その“広々とした閉塞感”を、冷徹に切り取るカメラ。まったく、人間はアホなんやら、賢いんやら。いや、賢いからこそのアホやろか。でも、歴史に埋もれていた事実を、まさに掘り起し、世界に問いかける、この作品のスタッフのような人たちも、いるわけで。 TVの戦争もの、特に兵器の歴史ドキュメンタリーなんぞを見ていると、よくもまあ人間、こんな殺傷兵器を作るために、金と時間と労力と、なにより知力を注ぎ込んでこれたものよ、もったいないと、あきれるばかり。それが今だって、続いているのです。「個」を狙う地雷は、ある意味単純明快、それだけに生々しい、痛々しい。

 で、1人減り、2人減りしていく中で、帰国への希望だけを頼りに死の恐怖と闘う子どもたちの姿に、さて、くだんの軍曹は――。
 「ガキやからって、ひどいことしたやつらの仲間なんやから、飢えようが死のうがしったことか」って、それではあまりに救いがないやんか。(岡井哲弥)

〈公開情報〉

 関西では、2016年12月31日(土)から、テアトル梅田。2017年1月21日(土)から、シネ・リーブル神戸。順次、京都シネマでも公開。

 ※情報は執筆当時のものです。事前にご確認の上、お出かけください。終了してても知りません(笑)。

〈筆者につきまして〉

主に朝日新聞の「アリーナ」映画面の執筆をしております。そもそも「朝日ファミリー」で映画担当になって……んっ、四半世紀ってか。んなオヤジのデジタルデビュー、好き勝手に書かせていただきますが、温かく見守ってやってくださいまし。




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カテゴリ: 映画好っきゃねん!

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