第5回 「エルネスト」 チェ・ゲバラとともに戦った、ある日系人を、オダギリジョーが熱演する、阪本順治監督作品。

「映画好っきゃねん!」
第5回 「エルネスト」


〈お読みになる前に〉

1.すべて個人の感想および妄想(?)です。
2.時々、大阪弁が含まれます。アレルギーをお持ちの方は、この機会に克服したらエエんちゃう?
3.まれに調子に乗り過ぎて、わけのわからん「なにこれ」原稿になっている場合がありますが、反省はしません。本人はすこぶる上機嫌なので、知ったこっちゃありません。
4.お叱りは受けつけません。傷つきます(笑)。

 

革命を夢見た一人の日系人の物語

世界を変える、変えられる
 こんな人がいてはったんやねえ。この歴史の片隅に。エルネスト・チェ・ゲバラは有名やけど、主人公はその人ではなく、彼から戦士名として「エルネスト」の名を受けた、日系人なのでした。ゲバラに共鳴、革命の志士としてともに戦った、一人の青年の物語です。

 世界を変える、変えられる。貧しい者はますます貧しく、富める者はますます肥え太る。声を上げれば、暴力で口封じ。こんな世界は間違っている。でも、理想は理想。厳としてある現実の前に、それこそただの夢なのか、無力なのか。いやいや、アホウは承知の上よ――。エルネストは、そんな彼と行動をともにしていたのです。

 道半ばで憤死した革命家は、今なお日本でも、ある種、ヒーローのごとく扱われ、存在感は色あせていません。でも、あえて言わせてもらえれば、この2人を祭りあげてしまうことに、なにかしら抵抗を感じるのは私だけではありますまい。彼らは、ヒーローになりたかったわけじゃないでしょうから。より良き世界を追い求めてやまず、ただひたすらに、ひたむきに、戦いに身を投じた。熱き心もて。

© 2017 “ERNESTO” FILM PARTNERS.

阪本順治監督×オダギリジョー
 その姿を、これまた熱き心もて、描き込んだのは阪本順治監督。そしてそれに、これまたまたまた熱き心もて、熱演で応えたのはオダギリジョー。遠い異国の地で、しかも外国人俳優・スタッフとの仕事は、さぞや大変だったでしょうが、それだけ、見ごたえのある作品になっていると思います。なんとなれば、彼らの悔しさが、ひしと伝わってきますから。

 「かかってこんかいっ」

 彼らの戦いは、未完です。

 ……なんてエラソーに言いながら、今夏、百貨店で沖縄物産展がありまして、ゲバラのあの有名な肖像写真をモチーフにした色とりどり華やかな、かりゆしゲバラTシャツを、思わず買ってしまってニヤニヤしてるお前はなんやねん(笑)。
(岡井哲弥)

 

〈公開情報〉
 関西では、TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、京都シネマ、神戸国際松竹ほかで公開中。

〈筆者につきまして〉
 主に朝日新聞の「アリーナ」映画面の執筆をしております。そもそも「朝日ファミリー」で映画担当になって……んっ、四半世紀ってか。んなオヤジのデジタルデビュー、好き勝手に書かせていただきますが、温かく見守ってやってくださいまし。




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