【うちのブカツ自慢】Vol.10 梅花中・高等学校 競技かるた部

0.01秒の戦い 〝畳の上の格闘技〟

元かるたクイーンの指導のもと
練習を重ねる部員たち

 「ダンッ!」。百人一首の上の句が読み上げられると、畳をたたく音が響き渡り、札が飛ぶ。1対1で向き合い、取り札の数を競う競技かるた。自陣と敵陣に25枚ずつ札を並べ、上の句が読まれる段階で下の句が書かれた札を取る。100分の1秒レベルの速さが問われ、頭脳だけでなく体も酷使するため、〝畳の上の格闘技〟ともいわれる。

 創部26年を迎えた梅花中・高校(豊中市)競技かるた部は、全国高校小倉百人一首かるた選手権大会に出場するなど実績豊富だ。「張り詰めた空気の中で札を取れたときは快感ですね。目と耳、頭を集中させ、全身を使って札を取りに行くので、対戦後はヘトヘトです」と部長の志儀幸音さん(高2)。

 元かるたクイーンの外部コーチに指導を仰ぎ、練習を通して精神力、忍耐力、集中力を磨く。志儀さんは「競技かるたは男女混合で、男性と対等に戦える。年齢層も幅広く、大会で多くの人と交流できるのも楽しみ」と話す。

 昨夏に高3生が引退し、現在部員は4人。団体戦は5人1チームのため、現状は個人戦が中心だ。部員たちは「いまは個人の力を高める時。部員を増やしてまた全国大会に出場したい」と意気込む。

 


【ブカツこぼれ話】

 子どものころは坊主めくりをしたり、授業で百人一首を覚えたりしましたが、競技かるたはもはや別次元でした。ランダムに選ばれた50枚の札を自陣と敵陣に25枚ずつ並べ、15分間で50枚の札がどこにあるかを記憶。どのように札を取っていくかなどの作戦を練ります。15分間丸々使って覚える人もいれば、すぐに記憶して残り時間は札の前を離れて準備する人もいるそうです。

 暗記タイムが終わると、対戦スタート。上の句が読まれる段階で下の句が書かれた札を取ります。自陣の札を取れば1枚減り、敵陣の札を取れば相手に札を1枚送り、自陣の札を1枚減らします。 こうして、自陣の札が早く無くなった方が勝ちとなります。

 百人一首を全部覚えて素早く札を取るのは大変なのでは、と思っていると、「札の『決まり字』を知っておくことで、どの札がどこにあるか覚えやすくなる」と部長の志儀幸音さん。競技かるたでは、上の句のここまで聞けば〇〇の札だとわかる「決まり字」があります。例えば「ちはやふる~」は、「ち」で始まる札は他に「ちぎりおきし~」と「ちぎりきな~」がありますが、「ちは」まで聞けば取れる札が確定します。このように、決まり字を覚えておけば、早く下の句の札を取ることができます。

 取材時には競技かるた部の練習も見せていただきました。元かるたクイーンの山下迪子さんの指導のもと、全神経を研ぎ澄まし、読み上げる句、そして目の前にある取り札に集中します。上の句が読み上げられ始めた瞬間、声を上げて、素早くかるたをはらい飛ばしていました。

 札は読まれた一枚だけをきれいにはらい飛ばすのが美しいそう。これがなかなか難しく、つい周りの札も一緒に飛ばしてしまうことも。そのたびに自分たちで札を取りに行き、並べなおすため、一回の対戦にかなりの時間がかかるそうです。

 競技かるたは、全日本かるた協会の公認大会で一定の成績を収めることで昇段の資格が得られます。「大会で勝ち進んで、高校3年の夏までに昇段したい」と話す志儀さん。大学に進学してからも競技かるたは続けるそうです。子どもから大人まで気軽に始められるので、一度皆さんも挑戦してみませんか?




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