【まなびタイムトリップ】Vol.23 神戸学院大学附属高等学校 校長 八田康弘先生

何でも見てやろう 自ら考えて行動

 高校2年生の半年間、大阪で高校紛争を経験しました。私は中心人物ではなかったのですが、皆で連日討論をしました。議題は政治や国際問題、学校の仕組みなど幅広かったですね。自分で正しい善悪の判断ができるように、本をたくさん読んで色々な人の考え方や生き方を知るようにしました。小田実さんの「何でも見てやろう」も思い出深い一冊。この半年間の経験は、基礎学力とは別に自主的に物事を考え、判断する力が身についたと感じます。

 生物の教師になってからも、教科書に出てくる生き物は、実際に生活している様子を自分で見て確かめようと、アフリカや中南米など世界中へ見に行きました。生徒たちには教科書に載っていること以外に、現地でしかわからないことも教えたかったんです。

 高校時代は見聞を広め、心を動かす体験が大切。体験の数が多いほど人間の豊かさが育ちます。できれば生徒から「こんなことをしたい」と自主的に言ってくれるようになるとうれしいですね。

 

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神戸学院大学附属高等学校 校長 八田康弘(はった・やすひろ)先生

【学校データ】
創立1912年
生徒数:794人(2016年5月現在)
校訓:照顧脚下(しょうこきゃっか)、切磋琢磨(せっさたくま)
今年4月から神戸・ポートアイランドに校舎を移転

 

 

 

 


【まなびこぼれ話】

 大阪の住吉で生まれ育った八田康弘先生。小学校では器楽クラブでコントラバスを演奏したり、浜寺水練学校に参加したり、高校では柔道部に所属しました。「色々なものに興味を持って挑戦してみたけれど、どれも長くは続かなかったですね」と八田先生。
 
 そんな中で、ずっと続いたのが昆虫・生き物でした。子どもの頃から家では犬、ジュウシマツ、カエル、コウモリなどたくさん育てていたそうです。堺市にある祖父母の家は自然に囲まれていたので、訪れる度に虫捕りを楽しんだとか。大学でも昆虫の研究を続けました。「大学で研究をするうちに、生き物の生き方や不思議さを教えたいと思い、いつの間にか教師を志すようになっていましたね」と当時を振り返ります。

 教師になってからも、世界中飛び回って実際に生き物の姿を観察した八田先生。「教科書に載っている生き物はできるだけ本物を見たかったんです。本だけではわからないこともたくさんありますからね」。ニューギニア、ケニア、マダガスカル、オーストラリア、中国の雲南省、モンゴル、アラスカ、コスタリカ、ガラパゴスなど、たくさんの国に行ったそうです。

 高校時代の経験で、自ら考え行動する力が身についたと八田先生は話します。「物事を判断するためにも、やはり自分で情報収集をしたり、色々な体験をしてほしいです。私たち教師は、生徒たちに体験の機会を与えるだけでなく、生徒たちがこんなことをしたいと言ってくるのを“待つ”という勇気も必要ですね」

(さいごに)
 神戸学院大学附属高等学校は、4月に神戸・ポートアイランドに移転したばかり。「ポートライナーに乗っていると、海だけでなく停泊中の大型クルーズを見ることもできます。大人でもワクワクしますね」と八田先生。開放的なロケーションで、白い校舎と鮮やかな芝生が印象的でした。

 




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カテゴリ: まなびタイムトリップ

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