【まなびタイムトリップ】Vol.26 上宮中学校・高等学校 校長 田中裕史先生

大切にしてきたワクワクの気持ち

 滋賀県で浄土宗の寺に生まれました。理科や算数が好きな少年で、大学の薬学部で教授をしていた叔父から実験器具一式をもらった私は、イモからでんぷんを取り出すなど、自宅で簡単な実験をするのが毎日の遊びになっていました。無色の液体に薬品を加えて色が変わった瞬間のドキドキやワクワクはたまらなかったですね。

 高校では化学部に入部。3年の時は部長として何の実験をするか考えたり、顧問の代理として特別に薬品庫に入ったりもしていました。大学は応用化学ではなく基礎的な実験を学びたいと思い、理学部へ進学。寺を継ぐことは決まっていましたので、将来、住職と両立できる仕事を考えた結果、教師の道を選びました。私が子供の頃に感じたワクワクを生徒たちにも教えたかったのです。

 生徒に向上心を求めるのであれば、まずは教師自身が向上心を持たなければ生徒には何も伝わりません。私もあの時のワクワクを大切にしながら、その姿勢を生徒たちに見せていきたいと思います。

 

 

学校法人上宮学園 理事長・学園長/上宮中学校・高等学校 校長
田中 裕史(ひろし) 先生

【学校データ】
1890年創立
生徒数:中学302人・高校2054人 (2016年4月現在)
校訓:正思明行
創立130周年記念事業として 2020年に新校舎建設予定

 

 

 


【まなびこぼれ話】

 実験好きの田中先生ですが、もう一つ学生の頃から夢中になったものがパソコンです。先生が高校生だった1970年代は、ちょうどパソコンが市場に出始めた頃でした。先生もパソコンを使ったプログラミングに憧れましたが、当時はまだまだ高級品。「とても一般家庭で購入できるような金額ではなかったですね。しかし諦めきれず、テレビのプログラミング講座を見ながら、自宅にある英文タイプライターで必死にまねをしていました」と田中先生は思い出しながら笑います。

 大学卒業後は上宮学園の教員になった先生。80年代になると、会社や学校にも導入されたパソコンはより身近な存在になっていました。先生も教員になってから、憧れのパソコンをついに購入したそうです。数年後、田中先生はコンピューター課のチーフに任命され、教職員の事務仕事をコンピューター処理するためのプログラム構築にも携わりました。田中先生が作ったプログラムのおかげで教職員の負担は軽減し、同僚から感謝されたそうです。

 叔父から譲り受けた実験器具、学生時代に憧れ続けたパソコン。「子供の頃からの“好きなもの”だったこの二つは、ずっと私の人生に影響を与え続けましたね」と先生は振り返ります。現在は田中先生が生徒たちに“好きなもの”に出あえるように、様々なサポートを続けています。




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カテゴリ: まなびタイムトリップ

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