【まなびタイムトリップ】Vol.3 小林聖心女子学院小・中・高等学校 校長 棚瀬佐知子先生

違いの豊かさを楽しみ 人と社会を学んできた日々

 26歳の時、カトリック女子修道会「聖心会」のシスターになり、3年間の修練期を経て宗教・社会科の教師になりました。

 キリスト教に心引かれたのは、12歳で父の死を経験し、生きることについて考えるようになったからかもしれません。自ら志望し進学したのは、岐阜県で唯一のカトリックの女子高。そこでシスターとして生きる愛に満ちたスペイン人の先生に出会い、私も同じ道を志そうと決めたのです。

 母は大反対でしたが、のちに私の意思を尊重してくれました。幼稚園への入園を拒んだ時も無理強いせず、家でピアノや手芸、図工などの時間割りを考えてくれましたし、「広い世界にはばたいていってほしい」という思いも持っていましたから。

 私は幼い頃から珍しいものや違っているものが大好きで「世界のいろんな人と友達になりたい」と思っていましたが、シスターの修練中には「違っていることの難しさ」を痛感。11カ国から来た16人で、半年間ローマで暮らしたのですが、歴史的背景や考え方の違いでぶつかり合いも多くて。そんな葛藤はありましたが、違っている人と共同体を作ることの魅力も感じました。

 この世界には、容姿も考え方も生活も違う人がたくさんいるからおもしろい。人々が今まで何を考え、どんな風に生きてきたのか。それを知ることができる社会科が私は大好きです。歴史は「時間の中で人間が編みだしたドラマ」、地理は「風土と人間が織りなしてきたドラマ」。学習を通して、世界のおもしろさを感じてもらえたらうれしいですね。

 

   

小林聖心女子学院小・中・高等学校 校長 棚瀬佐知子(たなせ・さちこ) 先生

1956年岐阜県生まれ。聖心女子大学文学部、上智大学神学部卒業。ボストン・カレッジ教育学修士課程修了。小林聖心女子学院、聖心女子学院(東京)で宗教・社会の教諭を務める。2010年から現職。

 

 

 

 

【学校データ】

創立1923年 生徒数:中学362人、高校349人(4月現在) 教育方針:「魂を育てる」「知性を磨く」「実行力を養う」。「TransーBorder」を目標としてグローバルな人間の育成を目指す

※2014年6月掲載




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カテゴリ: まなびタイムトリップ

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