【まなびタイムトリップ】Vol.6 六甲中学校・高等学校 校長 松浦明生先生

受け身でなく自ら学ぶ その決意が転換点に

 中学2年の3学期、愛知から兵庫に引っ越し、六甲中学校に転入しました。午前中の授業の間に上半身裸で校庭を走る「中間体操」や、同じく上半身裸、裸足に素手で行うトイレ掃除。今も続くこの伝統を目の当たりにし、当時はカルチャーショックを受けましたね。さらに、数学の進度が速く、授業に全くついていけない状態。中3までは成績も悪く、灰色でした。そんな中、数学の先生がいつも別室で教えてくれて、放課後も勉強に付き合ってくださった。教師とは、平等に教えつつも生徒一人ひとりを見て対応しなければいけないのだとこの時知りましたね。

 一時は家庭教師をつけてもらいましたが成績は上がらず「やめさせてほしい」と親に頼みました。でもこれが良かった。「勉強とは受け身じゃだめだ。自分でやらねば」という気持ちが生まれ、前向きになったことで成績が上がっていったのです。それに比例して友達もでき、吹奏楽部にも入部。学校がどんどん楽しくなっていきました。

 父が大学の教員だったので、家には本がたくさんあり、幼い頃から歴史書を愛読。特に世界史に夢中になりました。人間はびっくりするくらい大移動し、その中で頑張って生きてきた歴史があります。違う国同士の歴史が、いつのまにかつながる推理小説のようなおもしろさもある。校長になってからは社会の教師として教壇に立つことはありませんでしたが、今年久々に高校2年の世界史を担当しています。人間の動きのダイナミズムを少しでも伝えられたらと思っています。

 

   

六甲中学校・高等学校 校長 松浦明生(まつうら・あきお) 先生

1951年愛知県生まれ。六甲高等学校卒業後、慶應義塾大学文学部史学科に進学。大学院修了後の76年、母校に社会科教師として着任。2009年から現職。中学・高校時代は吹奏楽部でクラリネットを担当。

 

 

 

 

【学校データ】

創立1937年 生徒数:中学545人、高校523人(9月現在) 教育理念:「Man for Others , with Others」。2012年、新校舎建設と上段グラウンドの人工芝生化が完了

※2014年10月掲載




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カテゴリ: まなびタイムトリップ

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