【まなびタイムトリップ】Vol.17 西大和学園中学校・高等学校 学園長・中学校校長 上村佳永先生

体当たりの恩師から学んだ 信頼関係の大切さ

 私には心に残る恩師がたくさんいますが、特に今でも思い出すのが、中学1年の時の担任です。ある日、クラス全員で学校の近くにある二上山に登ろうと言い出し、前日の夜から先生の自宅に全員を泊めてくれたことがありました。今ではなかなか難しいですが、先生も担任を持ったばかりで熱意にあふれていたんでしょう。学校や将来のことなど、一晩中いろいろと語り明かしました。公私の分け隔てなく、生徒と体当たりで付き合いを深める先生を見て、それまで憧れだった教師という仕事に真剣にチャレンジしたいと考えるようになりました。

 大学卒業後、西大和学園に数学の教師で就職した時は、学園もまだ開校2年目で、今後の方向性を決める大切な時期でした。私たち教師もこれからどうすべきか毎日議論を重ね、その結果、進学校として生徒たちの学力のアップを目指す方向に決まりました。

 学園の方向性は定まりましたが、私自身も最初は進学校の教師として生徒とどのように接していくか悩みました。生徒に自信をつけさせ、目標に向けて、やる気を持たせるにはどうすべきか。そんな時はやはり基本に立ち戻るしかないんですね。生徒たちと学校に泊まり、それぞれに夢を語らせ、気持ちを確かめ合う時間を作りました。もちろん私も過去の失敗談も含め、すべてをさらけ出しました。おかげさまで、今では京都大学や東京大学などへたくさんの卒業生を送り出すことができています。

 まずは、生徒たちと信頼関係を築くこと。恩師から学んだことは、今でも私に大きな影響を与え続けています。

 

   

西大和学園中学校・高等学校 学園長・中学校校長

上村佳永(かみむら・よしひさ) 先生

1963年奈良県生まれ。同志社大学工学部卒業後、西大和学園高等学校で数学科教師に。白鳳女子短期大学教授、西大和学園カリフォルニア校校長を経て、2011年から現職。

 

 

 

【学校データ】

創立1986年 奈良県河合町 生徒数:中学694人、高校940人(2015年4月現在) 教育目標:「次代を担う高い理想と豊かな人間性を持つリーダーの育成」 16年4月、大和大学(吹田市)に政治経済学部開設


【まなびこぼれ話】

 兼業農家の家庭で育ち、子どもの頃から稲刈りや田植えなどを手伝っていた上村先生。父親から勉強のことについては何も言われなかったのですが、教師を目指すことには反対されていたそうです。「もっと色々な世界があるだろうと言われていました。でも反対されればされるほど逆に燃えていましたね」と笑います。

 大学進学時には、教育大学か総合大学かを悩みましたが、父親にもう少し幅広く進む道を考えてみてはどうかと言われ、同志社大学工学部へ。学生時代は家庭教師や塾の講師など色々なアルバイトを経験したそうです。「教師になることを考えると教育大学の方がよかったのかもしれません。しかしおかげで視野が広がり、結果的に教師をする上でプラスになったと思います」

 教師になってからは、生徒たちの本音を聞きだすためにも、自分の気持ちをいかに相手に伝えるかを常に心がけているそうです。生まれ育った町の学園のために尽力する日々を送っています。

※2015年10月掲載




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