新演出で生まれ変わった劇団四季「ウェストサイド物語」
7月24日(日)まで京都劇場で上演中 9月には神戸公演も

 

  今年の劇団四季の全国公演は「ウェストサイド物語」。完成度の高い不朽の名作が、新演出でビビッドに生まれ変わり、深い感動の輪を広げている。

撮影:荒井健
一糸乱れぬ見事なダンス(撮影:荒井健)

  移民の国アメリカで、二つの若者グループの対立を背景に、人種を超えて愛し合うトニーとマリアの切ない恋物語。トニーは欧州系移民たちが集まるジェット団の兄貴分、マリアの兄はプエルトリコ系移民の新参者たちのシャーク団を束ねる中心的存在。ダンスパーティーの夜に出会って恋に落ちた二人は、グループ同士の争いを避けようと奔走するが……。物語の図式は、メキシコ系移民らの排斥を過激に訴える大統領候補が各地で躍進を続ける今のアメリカの状況と重なり、驚くほど今日的だ。

  この作品が、初めて日本で紹介されたのは1961年。57年にブロードウエーで初演された舞台版をもとにした映画が公開され、レナード・バーンスタインの都会的でダイナミックな音楽にのせて、エネルギッシュにさく裂するダンスとメロディアスで美しい歌に152万人が熱狂した。

 劇団四季を率いる浅利慶太さんもこの映画を見て感動した一人だった。当時、彼は日生劇場の制作営業担当取締役として海外ミュージカルの完全上演をめざしており、64年にブロードウエーからの来日公演を実現させた。

  劇団四季版「ウェストサイド物語」の初演は、それからさらに10年後の74年。その歳月は、体格的にきゃしゃな日本人キャストが、激しいダンスを踊るために猛烈な稽古を積み重ねた日々だ。東京公演の成功を携え、その年のうちに全国公演が実現。その後何度も上演を重ね、磨きをかけた四季の代表作となった。

トニーとマリアが恋に落ちるダンスパーティーのシーン(撮影:下坂敦俊)

  今回の新演出と振付を担当したジョーイ・マクニーリーは、オリジナル版の演出・振付を手がけたジェローム・ロビンス作品の質を守るために設立された財団の公認振付師だ。対立するグループの構図を際立たせたマッチョな物語の中に、自由の国アメリカを謳歌する女性たちのダンスナンバーを盛り込み、華麗に魅せる。登場人物総出で、それぞれが今夜に懸ける思いを五重唱で歌う第1幕の終盤の「トゥナイト」は圧巻だ。

 ◇  ◇ 

 京都劇場での公演は7月24日(日)まで。

 9月13日(火)18時30分と14日(水)13時30分には神戸国際会館こくさいホールでも上演される。

 チケット予約は、劇団四季予約センターへ。

 フリーダイヤル0120-489-444 (10時~18時)

 インターネット https://www.shiki.jp/tickets/ または 489444 検索 (24時間)




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