【早春の京都】大政奉還から150年 時代と寄り添った美と技を訪ねて 妙心寺大雄院・壬生寺

 明治維新に道を開いた大政奉還から150年を迎える今年、京都では武家社会から近代国家への時代の転換に寄り添った寺院や文化財などが特別に公開されている。早春の京都トリップを紹介する。(鈴江元治)

ふすま絵にため息 風流な庭も心安らぐ
妙心寺 大雄院

ヒマワリが描かれた「四季草花図」

 臨済宗妙心寺派の総本山で京都最大の禅寺である妙心寺。居並ぶ塔頭の1つ大雄院(だいおういん)では、江戸末期から明治初期に活躍した漆芸家・蒔絵師の柴田是真(ぜしん)が描いたふすま絵72面が見られる。

 猿が愛らしい「滝猿図」や、中国・唐代の武将を描いた「郭子儀図(かくしぎず)」など、1枚ごとに趣があり、「四季草花図」には日本画では珍しいヒマワリが顔をのぞかせる。

 見事に整えられた庭園や、鎌倉時代の「十一面観音図・楊柳観音図」二幅も風流で、時代の変転にも凛々(りり)しく時を刻んできた都の歴史が垣間見える。

 JR花園から徒歩約10分。

庭園には妙心寺では珍しいという池がある

新撰組ゆかりの寺 狂言が伝える誇り
壬生寺 本堂・狂言堂

 重要無形民俗文化財「壬生大念佛狂言」が伝わる律宗寺院の壬生寺は、新選組が訓練場として使っていたことでも知られ、今も隊士の墓が残る。

 本堂では金銀の箔を細かに施した截金(きりかね)細工が美しく、現存する中では日本最古級の地蔵菩薩立像が公開されている。大念佛堂(狂言堂)では壬生狂言の衣装や小道具、面も鑑賞でき、700年の時を経つつ守られてきた民俗芸能に市民の誇りを感じる。

 JR丹波口、阪急大宮から徒歩約10分。※1月30日(土)~2月5日(日)は拝観休止。

戴金文様が美しい地蔵菩薩立像

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「京の冬の旅」 3月18日(日)まで開催中

 京都では幕末ゆかりの寺院を中心に14カ所で、通常非公開の文化財を特別公開する「第51回 京の冬の旅」が開催されている。紹介した2寺院を含め、公開は3月18日(日)まで。料金は1カ所600円。10~16時(一部除く)。

 問い合わせは℡075・213・1717、京都市観光協会へ。

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早春の京都をぐるり周遊 定期観光バスに特別コース

  京都定期観光バスでは、「京の冬の旅」=1面参照=で特別公開の寺院や文化財の見学と、老舗料亭での昼食などをセットにした京都定期観光バスの特別コースが、3月18日(土)まで毎日運行している。

 うるわし(金戒光明寺など)、みやび(妙法院、島原 角屋など)、やすらぎ(妙心寺大雄院など)、あじわい(高台寺など)の4コースに加え、2月の特定日には特別公開寺院をバスコース参加者だけで夜に拝観する「夜の特別公開 新選組ゆかりの島原角屋・壬生寺」を今年初運行するほか、3月の特定日には壬生寺、大徳寺などを巡る「冬の朝の特別拝観 座禅と朝ごはん」も予定されている。

 料金は大人5千円~9200円、子ども3500円~6980円。

 問い合わせは℡075・672・2100、京都定期観光バス予約センターへ。




※上記の情報は掲載時点のものです。料金・電話番号などは変更になっている場合もあります。ご了承願います。
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