色どり豊かな挿絵本の世界 「ウォルター・クレインの本の仕事」 滋賀県立近代美術館で特別展

 19世紀後半にイギリスで活躍し、現代の絵本の基礎を築いたとされる画家、ウォルター・クレインの世界を日本で初めて本格的に紹介する「絵本はここから始まった――ウォルター・クレインの本の仕事」が、3月26日(日)まで、大津市の滋賀県立近代美術館で開かれている。

ウォルター・クレイン(絵) 『美女と野獣』1874年

 1845年、画家の息子としてリバプールに生まれたクレインは、13歳で入った木口木版の工房でデッサンの基礎を学んだ後、多色刷り木口木版の技術を開発した彫版師・刷師のエドマンド・エヴァンスに才能を見出される。二人は1865年にオールカラー、8~12ページほどの簡易な造りの絵本を製作。カラー印刷は表紙に限られ、中の挿絵ページは手彩色だった当時は画期的な出来事で、以来、絵本のヒット作を次々と世に送り出して一躍有名になっていった。

 生涯にわたって子どもや大人向けの挿絵の分野で数々の傑作を創出。同時に、壁紙、テキスタイル、室内装飾などのデザイナーとしても注目され、さまざまな社会運動にも関わるなど、画家として多方面で活躍を見せた。

 今回は、クレインのほぼすべての絵本と、主要な挿絵本を網羅する約140点の作品を展示している。クレインとともに絵本の黄金時代を築いた画家グリーナウェイとコールデコットの作品約40点も併せて展示され、ヴィクトリア朝のイギリスで華麗な花を咲かせた挿絵本の世界が堪能できる。

 一般1000円、高大生650円、小中生450円。月曜休館(3月20日は開館し、翌日21日休館)。JR瀬田駅からバス。

 http://www.shiga-kinbi.jp/




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