次回8/19(土) 山本能楽堂「初心者のための上方伝統芸能ナイト」が“おいしい”理由とは?

 商人の町・大阪で生まれ育まれてきた独自の伝統芸能~「能楽」「狂言」「文楽」「上方舞」「落語」「講談」「浪曲」「お座敷あそび」など~から3つ以上のジャンルを取り上げて、そのハイライトを上演する“おいしい”公演「初心者のための上方伝統芸能ナイト」を知っていますか。

 2006年に山本能楽堂と大阪商工会議所の共同企画としてスタート。当日の観客から3人の希望者を募り、舞台上でワンポイントレッスンを行う体験コーナーもある(どの芸能になるかは当日のお楽しみ)。

 今年は山本能楽堂90周年記念として、月ごとに漢字1文字のテーマを設けて、力の入った公演が続く予定だ(構成は小山内定雄氏)。

 まず7月15日(土)は「替」をテーマに大盛況で終了。4月に六代目を襲名した豊竹呂太夫が素浄瑠璃に登場するとあって、この日は「祝! 六代目豊竹呂太夫襲名」を掲げて、相生の松に寄せて長寿と夫婦愛をめでたく祝う能「高砂」からスタート。山本章弘ほかの出演で、祝言色の強い「 祝言之式」という小書付きの特別演出で上演した。

能「高砂 祝言之式」
桂 文之助

 

 

 

  お祝いムードの中、出演者のトークがあり、落語は桂文之助の「替り目」。酔っぱらった亭主の無理難題に女房は……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

六代目豊竹呂太夫 ©森口ミツル
竹澤 宗助

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、豊竹呂太夫が登場しての素浄瑠璃。太夫と三味線で演じる素浄瑠璃は、人形が登場しない文楽。演目は「菅原伝授手習鑑 寺子屋の段(奥)」。

 4月の国立文楽劇場の襲名披露公演で語った「寺子屋の段(前)」の続きを楽しめるとあって、期待に応える力の入った上演だった。三味線は竹澤宗助。主君の若君を守るために、わが子を身代わりに差し出した松王丸と女房千代の哀切な嘆きが心に染み入る名作を見事に演じた。

 

 8月19日(土)は「菊」をテーマに、浪曲、落語、能を上演する。

春野恵子
桂ちょうば

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 浪曲は、春野恵子の「お菊と播磨」。以前取材した時に「浪曲は一人で演じるミュージカル」と話していた春野が演じるおなじみの「番町皿屋敷」。旗本の青山播磨とその愛人、腰元のお菊の有名な怪談話を名調子でじっくり聞けそうだ。

 続く落語も「皿屋敷」。舞台が江戸から播州赤穂城下に移り、藩士の青山鉄山が、夫ある身の女中のお菊に横恋慕して……という筋立てに変わる。演者は桂ちょうば。

 能は「菊慈童」。中国・三国志時代の説話をもとに、不老不死の霊水を手に入れて祝うストーリーを、山本章弘ほかで演じる。

能「菊慈童」

 

 9月16日(土)のテーマは「狸(たぬき)」。

桂 吉坊
内海 英華

 

 

 

 

 

 まずは、落語「まめだ」。1966年に三田純市が3代目桂米朝のために書き下ろした上方落語の名作を、西宮市出身の桂吉坊が上演する。

 続いては内海英華の女道楽「たぬき」。三味線や太鼓などの鳴り物を演奏しながら節をつけて披露する女道楽は、上方では長く途絶えていたが、2009年に内海が復活させた。

山村友五郎(左)と山村若

 最後は江戸中期からお座敷文化として発展した上方舞から地唄「たぬき」。山村友五郎と山村若が、神殿を荒らす狸を退治しようとする宮守と狸のやりとりを面白く表現する。

 

 会場は国登録有形文化財の山本能楽堂(地下鉄谷町4丁目)。各日とも18時開演(17時30分開場)。料金は正面席4,500円、ワキ・2階席3,000円。予約・問い合わせは山本能楽堂、TEL06・6943・9454へ。ホームページからも予約できる。

 山本能楽堂のホームページはコチラ http://www.noh-theater.com




※上記の情報は掲載時点のものです。料金・電話番号などは変更になっている場合もあります。ご了承願います。
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