あなたの心に残る新緑の景色はどこですか? 京都・北野天満宮「史跡御土居の青もみじ」5月31日(水)まで特別公開

 新緑が美しい季節。ゴールデンウィークに訪れた北野天満宮(京都市上京区馬喰町)で思いがけず出会った「史跡御土居の青もみじ」は、心に長くとどめておきたい景色になった。5月31日(水)まで特別公開されているので、まだ見たことがないという人はぜひ訪れて、清々しい美しさを堪能してほしい。

 

 史跡御土居は1591(天正19)年に豊臣秀吉が、洛中と洛外の境界に築いた土塁(堤)だ。高さは約5メートル、総延長約23キロにも及んだという土塁の一部が、北野天満宮の境内西側に今も残る。京都市内にいくつか残る御土居のうち、ここに現存するものが当時からの自然林も残り、原型に一番近いと言われている。

 一帯は「もみじ苑」として整備され、紙屋川のせせらぎを聞きながら新緑を浴びて散策できる。約300本のもみじの中には樹齢350~400年といわれる古木も。青もみじと清流にかかる赤い鶯橋のコントラストも美しい。木陰のベンチで古都の静寂を楽しむ観光客の姿もあった。

 

 北野天満宮は全国に約12,000社ある天満宮の総本社。祭神は学問の神様としても名高い菅原道真公(菅公)だ。平安京に都が移ってからおよそ100年後、学者出身の政治家として右大臣にまで出世した道真は、左大臣・藤原時平らの策謀に遭い、大宰府に左遷され、帰京の望みむなしく、2年後にその地で亡くなった。藤原氏の権勢が強まる中で、彼の誠実な人柄や不遇な晩年は様々な伝説を生み、やがて天神信仰として広まっていった。

 

 人形浄瑠璃や歌舞伎の人気演目になった「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」からも、時代を超えて菅公が庶民に愛されてきたことがしのばれる。そういえば4月の国立文楽劇場、豊竹英太夫改め六代豊竹呂太夫の襲名披露公演は「菅原伝授手習鑑」寺子屋の段だったなぁ……。

 

 道真が梅をこよなく愛でたことは広く知られている。京を去る時に彼が詠んだ歌は「東風(こち)吹かば 匂い起こせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな(春な忘れそ)」。大宰府天満宮には主を慕って京から飛んで行ったという飛梅伝説も残る。

 では、もみじとの縁は? あ、そうか。百人一首に残る道真の歌は「このたびは 幣(ぬさ)も取りあへず 手向(たむけ)山 紅葉(もみぢ)の錦 神のまにまに」だったよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【北野天満宮 史跡御土居の青もみじ 特別公開】5月31日(水)までの9時~16時。もみじ苑と宝物殿の共通拝観券=大人500円、中高生250円、こども150円。

 

【往年のスーパーカー交通安全祈願参拝】5月14日(日)10時30分ごろ(予定)。牛のエンブレムで知られるランボルギーニなど、1980年代に人気を集めた外国製のスーパーカー約25台が集結して交通安全祈願を行う。




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