【近くで、<気>になる!?】JR摩耶駅 人と環境に優しい駅ってどういうこと?

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この連載は、街で見かけたこと、知ったことなど、身近な「気になる」の「いま」と「これから」を、読者に代わって、朝日ファミリーの記者が突撃取材するコーナーです。

行った「気」になる、食べた「気」になる、なった「気」になる。そんな体験レポートも併せて、お届けします。

第2弾は、神戸市灘区に生まれた「JR摩耶駅」に関する読者の声からスタートします。

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【神戸市灘区篠原北町 Aさん(女性・50代)の「気」になる】

JRが新駅を造っていますね。近くに出かけることが多いので、どんな駅になるか気になります。

【西宮市高木町 Kさん(女性・30代)の「気」になる】

JRの駅が増えるらしいですね。どこにどんな駅ができるのですか?

阪急今津線の阪神国道駅近くにもJRの駅ができると乗り換えが便利になるのになあ。

   ☆   ☆   ☆

JR神戸線の六甲道駅と灘駅に間に、先月26日、「摩耶駅」が開業しました。

1日あたり、約300本の普通電車が停車し、1万6000人の乗降が見込まれています。

阪神間では、同じくJRの西宮~芦屋間に2007年に開業した「さくら夙川駅」以来の新駅となり、駅開業を見越して周辺の地価が上がるなど、地域の注目度も高いようですね。

 

この「摩耶駅」。「人と環境への優しさ」を売りにしています。

一番の目玉はJR西日本が駅に初めて導入した「直流回生電力変換装置」です。

 

電車がブレーキをかける際に生まれる電力を、駅舎で使う電源に変換して再利用する仕組み。ブレーキで生まれる電力を、近くで走る電車どうしで“融通”しあう方法は、これまでも広く鉄道会社で使われてきましたが、駅への導入は珍しいそう。JRでは福井県若狭地方を走る小浜線で実験を繰り返してきたといいます。

 

駅のLED照明を自動センサーで制御したり、直射日光を遮断・拡散して暑さから守るなどの省エネルギー策を取り入れた結果、同じ規模の駅に比べて、消費電力を50%以上削減できると見通しです。太陽光パネルも設置されており、1日あたり約100キロワット時の発電も行います。

こうしたエネルギーの状況は、改札口横の大型ディスプレーに表示されているので、興味ある人はチェックしてもおもしろいかもしれません。

また、この大型ディスプレーを囲む木枠や駅のベンチなどには、神戸市の協力で六甲山の間伐材が使われています。

さらに、プラットホームにも注目しました。

鉄道駅のプラットホームは、雨水などが貯まらないように、ホーム中央から線路側に向けて下りの傾斜が付いているのが普通です。しかし、近年、ベビーカーや車いすなどが、手を離した隙に線路に転落したり、列車と接触したりする事例が問題となっていました。

そのような事象を受けて、摩耶駅のホームは中央部側へ勾配を付ける形に設計。ホームは排水性の高い舗装を施し、雨天時の対策を図りました。

そんな新しいホームを三ノ宮方向に向かって進むと、チェーン柵の先に、さらに長いホームが続いています。

このホームも摩耶駅開業効果のひとつ。

これまで、JR神戸線で人身事故やトラブルなどがあると、大阪~西明石間などの広範囲で運休になっていました。

その背景には、西向き(明石・姫路方面行き)に比べて、東向き(大阪方面)の電車が折り返すことができる駅が少なく、運休区間を細かく分けられないという事情があったそうです。

 

そこで、摩耶駅に東向きの列車が西に向かって再び運転ができるように、折り返し設備を新設。

この長いホームは編成の長い快速電車が臨時停車できるように造られたもので、このホームと折り返し設備を使えば、例えば摩耶駅より東側で何かトラブルがあった際でも、明石・姫路方面から三ノ宮までは運転ができるようになります。三ノ宮では私鉄にも接続するため、大阪と神戸、明石、姫路方面の相互のアクセスが確保されるというわけです。

宇戸裕行駅長は、かつてこの場所から線路がつながっていた神戸港の貨物駅で勤務したことがあるそう。「貨物駅が美しく生まれ変わり、地域の人が集まるのはいいことですね」と喜びの表情でした。

そんなこんなの新しい「摩耶駅」。

乗り降りする機会があれば、ぜひ注目してみてください。

 




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