不思議だけど 魅力的!?  “味なスポット” 巡りで街を再発見 尼崎の黒カマキリとは?

 ちょっと不思議で謎めいているけど、思わず見入ってしまう、心に残ってしまう。そんな味わい深い場所を、“味なスポット(味スポ)”と名付けて街を探検してみました。ご一緒したのは、この手のスポットに魅了され、全国を訪ね歩く、自称“珍スポトラベラー”の金原みわさん。身近な街も違った角度から見つめれば、新しい魅力に出あえるかもしれません。

 

国内外1千カ所を探訪 珍スポトラベラーと歩く

 目の錯覚で下り坂が上り坂に見える「おばけ坂」(沖縄・久米島)から、怪しげな欲望が渦巻くタイのボーイズバーまで。愛しのスポット探訪のためなら、はるか海外にも一人で足を延ばす金原さん。これまでインターネットや口コミなどを情報源に、国内外で1千カ所以上のスポットを巡ってきた。

 今春、薬剤師の仕事を辞め、おさらいも兼ねて日本縦断に乗り出したほか、図書館や博物館での研究にも熱心。スポットで独自の世界観を持つ人と知り合うのも楽しみだと言う。

 

真っ黒なカマキリすべり台!? 子どもに〝母〟の優しさ込めて

尼崎「AMAMAMA」

尼崎市制70周年記念モニュメント 「AMAMAMA」と金原みわさん

 金原さんが阪神間でトップクラスの〝味スポ〟と教えてくれた、尼崎市制70周年記念モニュメント「AMAMAMA」を訪ねた。JR尼崎から西へ15分ほど歩いた尼崎市記念公園にそれはあった。とてつもない存在感。

 モニュメントは、神戸市垂水区の現代美術作家・榎忠さんが1986年に制作。名前は「尼崎のお母さん」を意味し、「語呂も良く、気に入っています」と榎さんは振り返る。全長25㍍、高さ6㍍、内径1・5㍍、重量約25㌧。宇宙からやってきた昆虫をイメージして制作したという。やや斜めにぐらついたような態勢で、今にも動き出しそうな迫力だ。

 お尻の方に入り口があり、体内をくぐって、口元にすべり降りる仕掛けで、チューブ状なので雨でも遊べる。「尼(アマ)のお母さん(ママ)のおなかの中で思いきり遊んでもらいたい」と榎さん。くねくねと地をはう鉄管は近くの鉄工所が製作して寄付した。見た目はコワモテだが、実は街の人たちの愛情がたっぷり注がれていたのだ。

後方から見たAMAMAMAは 肩にとげのようなものがある

 金原さんが訪れたのは4年前。肩のような部分にとげがあり、「遊具にしてはロックな雰囲気というか、文字通り、トガッていると思いました」。公園を管理する尼崎市の担当者は、「設置当時は子どもたちで大にぎわいでした」と話す。

 金原さんに〝味スポ〟のたしなみ方を教わった。まず全体をじっくりと観察。近くに寄って細部をチェックし、どんな人が訪れたか、どんなことが起きたかを想像する。写真撮影も。湧き上がるイマジネーションがだいご味だ。「阪神間には、趣味で集めたものを展示する私設ミュージアムも多く、興味が尽きません」と金原さん。 

 

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 大阪市在住。〝珍スポトラベラー〟として、全国の珍しい人や物、場所を巡ってリポートしている。関西の情報誌や、ウェブメディア「ジモコロ」などで活躍中。著書「さいはて紀行」(シカク出版)は、インディーズ出版物店「シカク」(大阪市北区)などで販売中。
TiN.珍スポット旅行社 http://zoudazou.blogspot.jp/




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