人も家も元気に活躍するまちへ
伊丹・宝塚で「空き家対策セミナー」 兵庫県阪神北県民局が主催

 空き家の適正管理に役立つ情報を提供する「空き家対策セミナー」が1月と2月、伊丹市と宝塚市で2回にわたって開かれた。

 いま全国的に関心を集めている空き家。2015年には「空家等対策特別措置法」が施行され、空き家の所有者または管理者には、空き家を適正に管理する義務があると定められた。今回のセミナーは兵庫県阪神北県民局が主催。伊丹、宝塚、川西、三田、猪名川の4市1町に空き家を持つ人、または将来空き家を持つ可能性のある人を対象に、まちづくりを一緒に考える機会にしようと企画された。

空き家対策に多くの住民が熱心に聞き入った

 1月25日は伊丹市立図書館ことば蔵地下1階多目的室で75名が参加して開催。関西学院大学総合政策学部都市政策学科の清水陽子教授が、「空き家を活かして考えるまちづくり」をテーマに講演した。

 兵庫や大阪で地域コミュニティーの活性化に取り組む清水教授は、「残念ながら兵庫も県全体では人口減の時代を迎えている。今後は高齢者の単身世帯がさらに増加し、空き家も増えることが明らかです」と指摘。特にニュータウンはファミリー向けの家が多く、子どもたちが独立し、高齢化と単身世帯化が進む現状とミスマッチが起きているとし、「若い人たちを中心に、いまの町に住み続けられて、外からも人を呼び込める町にしなければいけない。そのためには住民が地域に関心を持つことがまずは大切です」と呼びかけた。

伊丹で講演した関西学院大学の清水陽子教授

 2月11日は宝塚商工会議所多目的ホールで95人が参加して開催。建築家でクリエイティブ・ディレクターの西村浩氏が「自分が変われば、まちは変わる-縮減時代における不動産の未来-」と題して話した。西村氏は東京で一級建築士事務所を経営する一方、出身の佐賀市で中心市街地の活性化にも力を貸している。

 「にぎわっていた商店街が駐車場だらけになっていくのを見るのはつらい」と西村氏。商店街の空き地に芝生を植え、コンテナを置いて小さな図書館を開くなどして子育て世代に好評を得ている事例を紹介し、「不動産は所有から活用の時代。空き家や空き地をプラスに見立てを変え、いまの時代に合わせて、どんな使い方ができるかを考えてみてください。町に新しい価値が加われば、全体の魅力が増し、人気も地価も高まってくる。早くひらめいた人の勝ち。どんどん一緒にチャレンジしていきましょう」とエールを送った。

宝塚で講演した西村浩氏

 どちらの会場でも第2部では、NPO法人兵庫空き家相談センターの善見育弘・副理事長が具体的な空き家対策を事例を交えて紹介。司法書士が相続問題、遺品整理士が実家の片付けについてそれぞれ解説する時間もあり、参加者は熱心に耳を傾けた。講演後には個別相談も開かれ、NPO法人兵庫空き家相談センター所属の専門家がさまざまな質問に丁寧に答えていた。

 兵庫県阪神北県民局では、地域向けに「空き家活用ガイド」をこのほど制作。空き家対策にこれからも力を入れていく。




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カテゴリ: 地域

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