一人芝居「ナイフ」 重松小説を舞台化 2月、西宮で
近藤芳正 挑戦の先に見える景色を求めて

俳優・近藤芳正は、登場するすべての人を演じ分ける一人芝居「近藤芳正Solo Work『ナイフ』」で新年を始動する。重松清の同名ベストセラー小説を舞台化。親子という社会の最小単位の関係で繰り広げられる精神の機微が描かれる。

ワークショップのため兵庫県立芸術文化 センターを訪れた近藤芳正=昨年12月

いろんなことから逃げてばかりいた父親が、ある日、息子のいじめに気づき、偶然サバイバルナイフ
を手に入れたことから心が変化を始める。重松と交流を続ける近藤は「重松さんは弱い者の味方。不器用な人を優しい目線で応援してくれます」と話す。

もとは2020年に水戸芸術館で予定していた公演。コロナ禍で中止となり、当たり前だった日常がとてつもなく豊かですばらしいことだったと痛感した。後進の指導に力を入れ、12月には西宮でワークショップを開講。体を動かしたり、声を出して駆けたりして、体と対話して演技の幅を広げるすべを教えた。母親から子どもまで演じきる、今作での自身の探求とも重なる。「立ち止まるより、一歩でも前に進んでいたい。挑戦する前と後では見える景色が違うから」

▶︎2月11日(金・祝)14時、兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール。
▶︎一般4,000円、高校生以下2,000円。
▶︎TEL:0798・68・0255、芸術文化センターチケットオフィス。




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