髙木竜馬 モーツァルトの心を胸に跳躍の響き
4/20 日本センチュリー交響楽団・定期演奏会に初登場

日本センチュリー交響楽団は第272回定期演奏会を4月20日(木)19時から、大阪市北区のザ・シンフォニーホール(JR・阪神福島、JR新福島)で開く。2018年グリーグ国際ピアノコンクールで優勝と聴衆賞に輝いた髙木竜馬が登場。モーツァルトが女流ピアニストに贈ったとされ、巧みな作曲技法が光る名曲、ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 K.271「ジュノム」を聴かせる。

日本センチュリー交響楽団の定期演奏会に期待を寄せる髙木竜馬(ザ・シンフォニーホールで)

1992年千葉市生まれ。2歳からピアノを始め、7歳から故エレーナ・アシュケナージ女史、16歳から故中村紘子、ミヒャエル・クリスト各氏に、22歳からボリス・ペトルシャンスキー氏に師事。渋谷幕張高校在学中に、ウィーン国立音楽大学コンサートピアノ科に合格し、その後、第26回ローマ国際ピアノコンクールなど、7つの国際コンクール優勝するなど着実にステップアップしてきた。サントリーホール、ウィーン楽友協会など世界各地の著名なホールでも演奏。東京交響楽団、ウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団、ウィーン室内管弦楽団など、国内外の著名オーケストラと多数の共演実績を持つ。小林研一郎、佐渡裕、鈴木優人ら指揮者とも共演し、室内楽奏者としての信頼が厚い。

自身の演奏について髙木は「作曲家がなぜこの曲を書いたのか。その気持ちにできるだけ近づきたいとの一心で弾いています。楽譜とにらめっこし、弾き込んでいくうちに、楽譜が色を帯びて自分に近づいてくる感じがするんです。おこがましいかもしれませんが、作曲家が曲に託したメッセージを聴いてくださる人に伝えることが僕の役割だと思っています」と話す。

音楽に対する謙虚な姿勢は師事した先生の影響が大きいと振り返る。「『音楽に仕えなさい』とよく言われました。有名になることを目的にするのではなく、常に高い次元の音楽を求め続けることが大切だと教わりました。例えば、初めてクラシックという音楽の扉を開けてくださった方がいたとしたら、その時の音楽はとても豊かでないといけません。音楽にきちんと向き合って、経験を一つずつ澱(おり)のように積み重ね、自分の糧にしていきたい」と力を込める。

「ジャンプインできる演奏会にしたい」とインタビューに答える髙木竜馬(ザ・シンフォニーホールで)

2018年から19年にかけてNHK総合テレビで放送されたアニメ「ピアノの森」では、メインピアニスト・雨宮修平が劇中で弾くピアノを演奏して話題に。リサイタルに若い聴衆が詰めかけ、ファン層の幅広さでも定評がある。「新型コロナがようやく終わりに近づき、お越しくださる皆さんとコミュニケーションが取れるようになってきたのがとてもうれしい。今度の定期演奏会は音楽を通して、非日常の空間を楽しんでいただき、エネルギーをお届けできる機会にしたい」と期待を寄せる。

今回の定期演奏会は日本センチュリー交響楽団のミュージックアドバイザー、秋山和慶が指揮。後半はベートーヴェン(近衛秀麿編曲)の交響曲 第3番 変ホ長調 作品55「英雄」が演奏される。「私が演奏する『ジュノム』はモーツァルトがザルツブルグの生活を窮屈に感じ、その後のマンハイムという新天地に飛び出す前に書かれたとされています。人生の転機に、次にジャンプインする時の曲。ザ・シンフォニーホールのすばらしい舞台で、僕自身もジャンプできる演奏会になるように頑張りたい」と抱負を述べた。

A席6,500円、B席5,000円、C席3,500円、D席完売。問い合わせは℡06・6848・3311、センチュリー・チケットサービスへ。JR大阪駅から送迎バス運行(運行回数、乗車運賃はHPで確認を)。
https://www.century-orchestra.jp/concert/272teiki/




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