気品あふれる輝き~特別展「高麗青磁―ヒスイのきらめき」11/25まで大阪市立東洋陶磁美術館

 大阪市立東洋陶磁美術館で開催中の特別展「高麗青磁―ヒスイのきらめき」は、やきものを通して時空を超えた歴史ロマンに思いをはせることができる貴重な展覧会だ。安宅コレクションをはじめ、東洋陶磁美術館が所蔵する高麗青磁の逸品を一堂に展示する機会は約30年ぶりとあって、関心を呼んでいる。

青磁陽刻菊花文輪花形碗(高麗時代・12世紀、H4.9㎝ MD11.7㎝)大阪市立東洋陶磁美術館所蔵、住友グループ寄贈(安宅コレクション)
中国の絞胎との関係がうかがえる3種類の土をこね合わせて成形し、青磁釉をかけて焼き上げた細かなマーブル模様が美しい作品。青磁練上碗(高麗時代・12世紀、H5.2㎝ MD14.0㎝)大阪市立東洋陶磁美術館所蔵、住友グループ寄贈(安宅コレクション)

 高麗青磁は、朝鮮半島に興った高麗王朝(918-1392)で盛んに用いられ、王朝の滅亡とともに姿を消した「幻のやきもの」だった。仏教国・高麗では道教も盛んで、中国の王朝から喫茶や飲酒の文化が伝えられ、王室や貴族、寺院の間で広く流行した。透明感のあるつややかな「翡色(ひしょく)」をまとう高麗青磁は、それらの文化を支える道具として独自に発展を遂げ、精緻な象嵌技法などが編み出された。

 高麗青磁が再び世に出てきたのは、19世紀末から20世紀初頭にかけてのこと。高麗の王陵をはじめとする墳墓や遺跡などが掘り起こされ、脚光を浴び始めた。翡翠(ヒスイ)のきらめきにも似た美しい釉色(ゆうしょく)が人々を魅了し、日本人が関与した工房などで再現品も造られたという。

青磁象嵌菊蓮花文瓜形水注(高麗時代・12世紀後半-13世紀前半、H19.9㎝ W22.1×15.4㎝)大阪市立東洋陶磁美術館所蔵、住友グループ寄贈(安宅コレクション)
今回新たに再現品であることが判明した作品。青磁象嵌菊牡丹花文瓜形水注(1915-20年代頃、李王家<職>美術品製作所<工場>、H19.9㎝ W23.5×13.2㎝)大阪市立東洋陶磁美術館所蔵、住友グループ寄贈(安宅コレクション)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今回の展覧会では、同館が所蔵する高麗青磁を中心に、根津美術館など国内にある代表作を加えた名品約250件を、「祈り」と「喫茶文化」「飲酒文化」を切り口に展示している。

 

【開催概要】

会期:2018年11月25日(日)まで

開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで

休館日:月曜休館※9/17・9/24・10/8は開館(9/18・9/25・10/9の火曜は休館)

観覧料※:一般1,200円、高校生・大学生700円、中学生以下無料 ※同時開催の平常展「安宅コレクション中国陶磁など」の展示を含む

 

主催:大阪市立東洋陶磁美術館、NHK大阪放送局、NHKプラネット近畿、毎日新聞社

特別協賛:韓国国立中央博物館

特別協力:東京国立博物館

協力:シーシーエス株式会社

後援:駐大阪大韓民国総領事館/韓国文化院

 

【ミニレクチャー】学芸員による展示解説

2018年9月22日(土)、10月7日(日)、11月4日(日)

◎各日とも14時~14時30分、地下講堂で。当日先着順に70人(受付開始13時45分)

 

大阪市立東洋陶磁美術館のホームページはコチラ http://www.moco.or.jp/




※上記の情報は掲載時点のものです。料金・電話番号などは変更になっている場合もあります。ご了承願います。
カテゴリ: ライフ&アート

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