前立腺がんには「陽子線治療」という選択肢
~治療法は自分で選ぶ時代~

前立腺がんの標準治療の一つ「陽子線治療」をご存じですか? 保険が適用されて医療費負担を抑えられるだけでなく、体への負担も少ない治療法として注目されています。大阪府下で唯一、前立腺がんへの陽子線治療を行う大阪陽子線クリニックの山本道法院長に聞きました。

大阪陽子線クリニック
山本 道法 院長

 

体への負担が少ない治療法

前立腺がんは主に中高年男性に多く見られるがんで、早期に発見すれば治癒は可能です。健康診断の際のPSA検査は、早期発見のための指標として用いられ、PSA値が高いほど前立腺がんが疑われます。比較的おだやかに進行する場合が多く、10年生存率も他のがんと比べて高いのですが、進行すると骨などに転移して痛みが出ます。早期の段階で適切な治療を受けることが大切です。

陽子線治療は、手術と並ぶ標準治療法の一つで、従来の放射線治療よりも身体的な負担が少ない特徴があります。がんが前立腺内にとどまる「早期がん」に対する選択肢です。従来の放射線治療と比較した時、陽子線治療は腫瘍(しゅよう)に集中してあてることができるため、正常組織への被ばくを抑えられ、身体的な負担や副作用が少なくて済むのが特徴です。治療中に痛みや熱さを感じることもなく、治療後に傷痕が残ることもほとんどありません。

治療後の長い人生を考慮すれば、体への負担は少ないに越したことはありません。放射線治療における陽子線の低侵襲化は、そうした意味からも注目されています。

 

日常生活と両立しやすく自己負担も少ない

前立腺がんの陽子線治療は2018年から標準治療となり、同時に保険適用となったため、高額療養費制度を利用することで自己負担が軽減されます。

例えば70歳以上の一般的な収入の方の場合、治療費の自己負担は約1万8千円です。治療期間は、平日の外来通院で約1カ月間。照射は数分で終わり、着替えなどの時間も含めると1回あたりの治療は約1時間です。

当院は大阪府下唯一の陽子線治療施設です。陽子線治療はまだ正しく世間に知られておらず、医療費が高額で、治療の最終手段のように考えられる方が多いのですが、それは間違いです。手術治療や放射線治療と同様、前立腺がんと診断された時の治療選択肢の一つととらえてください。

主治医と連携して照射のみを担うため、主治医との関係性にも影響はないでしょう。また、患者様にとって陽子線治療が最適な選択かどうかを第三者が監視・評価しているため、治療を無理強いすることもありません。

 

陽子線治療に特化したクリニックができること

総合病院とは異なり、当院は陽子線治療に特化したクリニックです。医師、看護師、事務スタッフ、放射線技師、医学物理士ら全スタッフが陽子線治療に専属で対応します。

患者様一人ひとりに合わせたきめ細かな取り組みの一つが、3次元構造を用いた前立腺の位置評価です。陽子線治療は、毎日同じ場所に精密に照射することが大切ですが、前立腺は体内で日々微妙に動きます。そのため治療前に、前立腺内に目印(直径0・28ミリの金マーカー=※非常に小さく、治療後に取り出す必要はなし)を挿入し、前立腺がよく見えるMRIを利用します。

通常は1カ所のところを、当院では3カ所にマーカーを留置して3次元構造を的確に把握し、治療に役立てます。前立腺と直腸の間にゲルを留置し、副作用に多い直腸出血も予防するなど、一人ひとりの患者様に適切な治療法を決めていきます。

日本人の2人に1人ががんに罹患(りかん)する時代。ご自身の病気の治療には、ご自身の意思こそ尊重されるべきです。無料相談(要予約)のほか、セカンドオピニオン外来(有料)も受け付けていますので、ぜひお問い合わせください。

 

医療法人伯鳳会 大阪陽子線クリニック
〒554-0022 大阪市此花区春日出中1-27-9
06-6462-1123
【お問い合わせ時間】9:00~17:00
【診療時間】9:00~18:00 ※休診日/土日祝

 

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