【précieux 京都】#18 燃えよ!ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会編 その①

precieux京都

世界遺産の下鴨神社で、ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会決勝戦パブリックビューイング=2019年11月2日(土)17:00~20:00、場所は世界遺産の下鴨神社糺の森 雑太社(さわたしゃ)前

ヤッター!ラグビーW杯、日本チームが初の決勝リーグ進出。

こんなに日本でラグビーというスポーツが盛り上がるなんて。
こんなに世界中からラグビーファンがやって来るなんて。
こんなに日本代表チームが強いなんて。

 今までラグビーにまったく興味が無かった、そして未だにルールが良くわからないくらいの“にわか”な自分の中で湧き起こる、言いようのない高揚感に、なんとなく驚いているここ数週間。
 京都にはラグビー場が無いから当然、開催地にならず、キャンプ地でもない。しかし、関西のラグビー発祥の地であり、学生ラグビーの強豪校があることで知られている。当然ながらラグビー熱は、かなり高い。そんな中で、いま注目されているのが、有志が集まって行うラグビーワールドカップ(W杯)日本大会決勝戦パブリックビューイングだ。

会場となる下鴨神社糺の森・雑太社
会場となる下鴨神社糺の森・雑太社。5月には、ラグビーW杯成功祈願イベントが開催れた

 開催は2019年11月2日(土)17:00~20:00。場所は世界遺産の下鴨神社糺の森・雑太社(さわたしゃ)前で500人規模、民間主導、費用はクラウドファンディングと寄付……とすべてがほぼ初めての試み。元同志社大学のラグビー部部員で現在は京都でインバウンド観光企画会社を経営する庄司英生さんが、「一生に一度なら、観客席で楽しむだけでなく黒子としてやっぱり何かやりたい」と同志社大学の先輩で神戸製鋼のV7時代に選手として大活躍した杉本慎治さん(現在は家業の工務店を継いでいる)に相談したことから始まった。

ラグビーファンが集まるパブ「THE RUGBY CLUB」
ラグビーファンが集まるパブ「THE RUGBY CLUB」で。中央が杉本慎治さん、右が庄司英生さん。※「THE RUGBY CLUB」については、その②で紹介する

 「杉本さんとお会いしたのはインバウンド向けの事業で独立していた2014年の初夏のことです。ラグビー界では当時からスーパースターで憧れの人。同志社大学でラグビーをしたくて、一年浪人して入部したのですが足首を骨折して退部。それからラグビー部の同期を避けるようになるだけでなく、母校の試合を観られなくなり、好きでたまらなかったラグビーそのものを避けるようになりました。希望に満ち溢れて入部した同志社のラグビー部を辞めたことを、ずっと心の中に引きずっている自分がいました」と庄司さん。社会人になって自分の思いを杉本さんに話すと「お前、そんなことを引きずってきたんか。真剣に楕円形のボールを追いかけたことがあれば、もう仲間や。お前は今日から、おれの後輩を名乗ってよし」と言われ、それまでの重石が取れて心が軽くなり、救われた。
 その先輩に「ラグビーに縁が深い京都で、世界最高峰の試合を観戦する場を創って未来に向けた“レガシー(遺産)”を残したい」と相談すると快諾してくれた。最初の言葉は「お金はどうするねん。なんぼかかる? どうしたら実現できる?」だった。そこから杉本さんがラグビー仲間に声をかけて15人で実行委員会を設立。「1人10社寄付企業を見つけてこい」というところからスタート。パブリックビューイングの許可を得るのも、スポンサー企業を獲得するのも、由緒ある歴史的な場所を貸してもらうのも、経験なしの手探り。進めていくうちに数々の乗り越えなければいけない壁が立ちはだかった。助けてくれたのはラグビーを愛する仲間たち、そして思いに賛同してくれる人たちだった。乗り越えるたびに「なんかやろう」というお祭り気分が「きちんとやらねば」という使命感にかわってきた。ラグビーファンはもちろん、そうでない地元の人々から協力や励ましが相次いだことが有難かった。

 「日本チームの31人のうち4人が京都から世界に羽ばたいています。世界最高峰の試合が熱く繰り広げられるのに京都で盛り上がるイベントが欲しいと思うのは当然のこと。日本開催が決まったのは10年前。想像できないような数の人の壮絶な思いで勝ち取れました。だからこそ、京都で次の世代につなぐことを意識しています。現役時代に共に戦って、今は天国にいる平尾誠二さんが人生をかけて誘致した大会。いっしょに決勝戦を観たいと思います」と杉本さんは話している。
 夢と希望と未来が詰まった、それぞれの2019年秋。それぞれの人生のトライ。

クラウドファンディングについては、こちら →

 2019月10月24日の 23時59分59秒まで。10月16日正午現在で最初の目標額の300万円はすでにクリアし417人から3,897,700円が集まっている。しかし、安全対策や設営ブースの増強ほかで開催経費が当初見込みより約200万円多くかかることがわかり、急きょ追加で150万円のクラウドファンディングを実施。集まった支援金と運営資金の差額(収益)は下鴨神社と、平尾誠二さんと親交のあった山中伸弥教授の京都大学iPS細胞研究所「CiRA(サイラ)」に全額寄付される。

木のしおり
リターンのお勧めは今回のために特別に用意されたラグビーボール型をモチーフにした「木のしおり」。中川木工芸を主宰している中川周士さん作。「世界最高のNO SIDE」オリジナル焼き印入り

※クラウドファンディング(終了後の寄付などに関しても)、パブリックビューイングに関しての問い合わせはメールで実行委員会の庄司さんへ。info@mitate.kyoto

 


◆Writing / 澤 有紗

著述家、文化コーディネーター、QOL文化総合研究所(京都市上京区)所長。

京都、文化、芸術、美容、旅や食などなどをテーマに雑誌・企業媒体誌などの編集・執筆を担当するほか、エッセイなどを寄稿。テレビ番組や出版のコーディネート、国内外の企業の京都、滋賀のアテンドも担当。万博の日本館にて「抗加齢と日本食」をテーマに食部門をプロデュースするなど、国内外での文化催事も手掛ける。コンテンツを軸に日本の職人の技や日本食などの日本文化を「経済価値に変える」「維持継承する」ことを目的に、コーディネート活動を行っている。

主催イベントとして、日本文化を考える「Feel ! 日本 -日本を感じよう-」と、自分を見つめ直しQOLを高める「Feel ! 自分-QOL Terakoya Movement ? 」を定期開催。
https://www.qol-777.com

 

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