【終了】能「鵜飼」の詞章に触発された能と現代演劇のコラボ「罪も報いも」2/3(日)山本能楽堂で1度限りの公演

 「罪も報いも後の世も忘れ果て、面白や」――。能「鵜飼」の謡にある詞章からタイトルを得た、能と現代演劇のユニークなコラボ公演「罪も報いも」が、2 月 3 日(日)大阪市中央区の山本能楽堂で上演される。

 山本能楽堂は2016 年から現代演劇の視点を取り入れたコラボレーション公演の創作をスタート。約650年前に大成されたまま、ほぼ変わらないスタイルで演じられてきた世界最古の仮面劇・能楽と、時代の最先端の思想を内包する現代演劇を、時空を超えて融合させる実験的な試みで、今回が6回目。毎回、能楽堂に足を運ぶのは初めてという若い観客らも訪れ、舞台表現の可能性を感じさせる、ひと味違った公演となっている。

 作・演出の林慎一郎(極東退屈道場)は「今回は、殺生はいけないことだとわかっていて、罪を犯している良心の呵責(かしゃく)を感じながらも、それらを全部忘れるほどに興奮してしまう人間の業みたいなものから発想した。自分がやっている劇団では取り上げないような題材だが、この曲が持っているテーマに触発された」と話す。

山本能楽堂の能舞台に立つ現代演劇の出演者たち。(左上から時計回りに)小坂浩之、大熊隆太郎、森本研典、武田暁、作・演出の林慎一郎

 能「鵜飼」は、旅の僧らが、一夜の宿を借りた御堂に現れた老人の亡霊が語る身の上を聞き、回向して成仏させる物語だ。林は「老人は殺生禁止の場所で鵜飼をしたため、簀巻きにして殺されたのだが、これは現代におけるリンチではないかと思う。そこから、平成の時代に起きた一つの事件を取り上げて表現してみた」という。「悪いことと知りながら、みんな隠れてやっているのに、たまたまそいつが捕まる。捕まった一人の悪人を殺して、多くの人を救う。その理屈は仏教説話にはよくある話ではあるのだが、悪いものが良いものの顔をして巧妙にやってくる時代に、僕たちはどう目を覚ませばいいんだろう」。その問いへの答えが、どう表現されるのか興味深い。

 能楽からの出演は、杉浦豊彦(素謡)。現代演劇からは、大熊隆太郎(壱劇屋)、小坂浩之、武田暁(魚灯)、森本研典(劇団 太陽族)が出演する。

【能×現代演劇 work#06 罪も報いも ~謡曲「鵜飼」より~】

日時:2 月 3 日(日)15 時開演、14 時 30 分開場

会場:山本能楽堂(地下鉄「谷町四丁目」)

料金:前売り2,500 円、当日3,000 円

チケット予約:TEL06・6943・9454 

 山本能楽堂のホームページからも予約できる。http://noh-theater.com

 

 




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