高岡早紀が体当たりで演じるサイコな主人公から目が離せない!「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」6/18(金)公開

「雨宮リカ、28歳です」のセリフが似合う高岡早紀さん=6月11日、大阪市内で

第2回ホラーサスペンス大賞(2001年)を受賞した五十嵐貴久原作の「リカ」シリーズが、テレビドラマを経て、ついに映画に。6月18日(金)から「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」が大阪ステーションシティシネマほかで全国ロードショー公開される。監督はテレビドラマシリーズを演出した松木創。主演の高岡早紀さんは「まさかリカが、こんなにも皆様に支持されるとは!」と驚きを隠さない。プロモーションでの来阪時に話を聞いた。

 

「リカは本当にサイコパスで、本来なら映画になっていいような人物ではないと思うんです。けれど一歩間違えたら、登場人物の男女ともにリカのようになってしまう要素を持っていないわけではない。そういうところで皆さんが共感してくれたのかなと思います」

高岡さんは2019年に東海テレビ・フジテレビ系で大人の土ドラ「リカ」(全8話、10月5日~11月23日放送)でリカを、今春、同じ枠で「リカ~リバース~」(全3話、2021年3月20日~4月3日放送)で少女時代のリカの母親を演じた。

偽名を使いマッチングアプリでリカを探し出すことに成功した警視庁捜査一課の奥山(市原隼人)は、次第に“純愛モンスター”リカにのめり込んでいく

「リカの母を演じたことは女優として楽しい仕事でした。そして、時を置かず映画でリカに戻った。リカを育てた母親はすごくストイックで厳しいけれど、決して虐待をしていたわけではない。心からの愛情を注いでいたかと言われると、母親にもいろいろ悩みがあり、ちょっと歪んだ家庭でしたが、リカがサイコパスになったのは家庭のせいではなく、リカ自身が元々サイコパスだったから。私以外の女優さんがリカを演じるのを見て、客観的にそう思えました」

自称28歳のリカの実年齢は、ほぼ高岡さんの実年齢に近い設定だという。「リカは、28歳で結婚して子どもをもつという夢から逃れられない。一心に、ピュアに人を愛するリカの気持ちや、人に惑わされず、ぶれないところは私も共感できますが、私はリカのようにはならない。ただ『踏み外しません!』と強く自分に言い聞かせないと。どこかで何かあったら、そこまでの人に出会っちゃったら……。一歩間違うと踏み外す可能性を誰もが秘めていると思います。だから皆さんも一緒に、言い聞かせましょう!(笑)」

 

一心に愛を貫こうとすればするほど、リカの狂気がエスカレートしていく

映画ではワイヤーアクションに挑戦した。「この年齢でのワイヤーアクションなので、最小限でとお願いしましたが、実際やってみたら思っていた以上に簡単で。もうちょっと痛いとかきつい!苦しい!怖いとか、そういう苦ばかりを想像していたのに、あれっと思うぐらい軽く。練習で『ワン・ツー・スリー、はいっ!』とやったら、ヒューと簡単に高く飛び上がっちゃって。楽しかったです。私がすごいのか、技術の進歩がすごいのか、どっちかわかりませんけれど。最小限でという言葉を取り消せばよかったと思うくらいでした」

そんな体を張ったアクションシーンやコミカルで笑えるシーンなどが、まるでジェットコースターのようなスピード感を伴って次々にスクリーンに立ち現れる。「映画はより多くの人たちに見ていただきたいので、サイコスリラーだけど怖いだけじゃない。笑いもお色気もアクションの要素もあってエンターテインメントとしての面白さを追求しています。一方で、テレビドラマから一貫しているリカの切なさ、純粋な愛情表現もしっかりと描かれています」

見逃せないのがリカのファッションだ。「元々難しい役柄なので、これをビジュアル的にどう見せていくかをすごく話し合いました。この作品に限らず、衣装は役に入る時の重要な要素ですから。衣装合わせをしていく中で、ある花柄の衣装がとても目を引いて、それに見合う衣装は何かと探っていく中で、もしかしてすべて花柄?と。リカは花が大好きで本当に乙女なので、花柄しか着ないという設定がいいのではと全員の意見が合いました。結果的にあの衣装は、リカの人物像を作り上げていくとても重要な要素になりました。乙女な感じが本当によく出ていたと思います」

強烈な印象を残す花柄の衣装をまとい、目をそらすことを許さない強いまなざしで迫りくるサイコなリカの狂気の世界。スクリーンだからこそ味わえる非日常感は、コロナ禍の梅雨空を吹き飛ばしてくれそうだ。

「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」公式WEBサイト http://www.rika-28.com/

 

©2021映画『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』製作委員会

 

見てから読むか? 読んでから見るか?

映画の原作は五十嵐貴久の第2回ホラーサスペンス大賞受賞作「リカ」(2003年10月)と続編の「リターン」(2015年11月)。以下、リカシリーズは現在までに6冊が刊行されている(いずれも幻冬舎文庫)。リカの少女時代を描く「リバース」(2016年10月)、新任看護師時代の「リハーサル」(2019年2月)、時間軸では最新の「リメンバー」(2019年12月)、看護学校時代の事件に迫る最新刊の「リフレイン」(2021年3月)。




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