映画「ニワトリ☆フェニックス」 舞台挨拶でこけら落とし
映画館と飲食店が融合 新レストラン が大阪にオープン

映画館と変わらない環境で映画を楽しんだ後、食事をしながら、映画について話をしたり、余韻に浸って特別な時間を過ごせる。そんな映画と飲食が融合したユニークなレストランが、4月24日、大阪ミナミの大国町にオープンした。「モンキーシネマレストラン」と名付けられた同店。開店と同じ日に映画「ニワトリ☆フェニックス』のDVDが発売されたのを記念して、出演した井浦新、成田凌、沙羅マリー、LiLiCoと、かなた狼監督が舞台挨拶に駆けつけ、映画の楽しみの可能性を広げるレストランの幕開けに花を添えた。

「ニワトリ☆フェニックス」の舞台挨拶に集まった出演者の皆さん ©2022映画「ニワトリ☆フェニックス」製作委員会

「モンキーシネマレストラン」は、映画製作の独立プロダクションGUMが運営。同社を率いるかなた狼監督は8年前から映画づくりをする中で、映画の制作本数が年々増える一方で、各作品の映画館での上映期間が短くなったり、上映できない作品が数多くあることを問題点を感じていた。2018年、「ニワトリ☆スター」の公開に合わせ、大阪市内に飲食店「スーパージャップ」を開店。同作を見た人たちが全国から集まり、映画を通して客同士がコミュニケーションの輪を広げているのを見て、映画と飲食店を融合させた場が今の時代に求められていると感じ、レストランの開設につながった。

「モンキーシネマレストラン」の店内

12席のシアターを併設。既存の映画館では上映が叶わない作品を中心に上映し、鑑賞料金は制作者側で決めることで、制作者と鑑賞者の理解を深める場になることも期待する。料理はA5松坂牛のもも肉をヒノキの焚き火で燻し焼いた「モンキーステーキ(Sサイズ150グラム相当2,970円~)」をはじめ、無国籍のメニューがお酒とともに楽しめる。

松阪牛などを焼き上げたモンキーステーキ

シアターのこけら落としは、かなた狼監督が手がけた「ニワトリ☆フェニックス」。劇場版とは違う特別編集バージョンが披露され、上映後にキャストと監督が舞台挨拶に顔をそろえた。監督は「撮影時にこのレストランを作ることが決まっていて、ここでしか見れないものを作りたいなというビジョンがあった」と告白。特別バージョンに加えられたシーンの撮影を聞かれた成田は「車に2人で乗っていてほとんどアドリブに感じ。すごいいい時間でした」と振り返った。LiLiCoは膝のケガや声帯の手術からの回復途上にあった撮影時のエピソードを明かし、「松葉杖が取れたくらいの時期に、一番てっぺんまで上がってって言われたり、撮影で叫んでって言われたり、思い出だらけです!」と話すと会場が笑いに包まれた。

12席あるシアターを併設している

狼組座長の井浦新は「映画を作りたいって言って、映画館を作ってしまった監督は何者なんだろう」とレストランとシアターの出来栄えに驚いた様子。「過ごす時間がずっと美しくてキラキラしてて。ふざけてやりたいと思うけど、いい話しか出てこなくなっちゃう。これが狼組の魔法なんです。こんなノリで映画作ったっていいんじゃないかと思って。狼組が大好きなんです」と熱く語った。

©2022映画「ニワトリ☆フェニックス」製作委員会

監督は「制作から、観客に届けるまでをやりたくて、自分たちのシアターを作りました」と開業の経緯を説明。「映画はどこでも誰でもいつでも見られる時代になったけど、わざわざ足を運んで、映画を見て、終わった後に映画の話をする。そういうアナログの行為とひとときが大事な時代なんじゃないかという思いもありました」とレストランに込めた思いを話すと、集まった観客は熱心に聞き入っていた。シアターでは自主映画などを積極的に取り上げる予定。2日間だけの限定上映や、短編の上映などにも臨機応変に対応していくという。観客にも作り手にも、映画の地平を広げてくれそうな「モンキーシネマレストラン」に注目だ。映画『ニワトリ☆フェニックス』のDVDは公式サイトで販売されている。

モンキーシネマレストランについて詳しくはWEBサイトへ。
https://monkeycinemarestaurant.com/

『ニワトリ☆フェニックス』 DVDを公式サイトで販売

レストランのオープンに合わせて、映画『ニワトリ☆フェニックス』のDVDが同日から公式サイトで販売されている。

同作品は、草太(井浦新)と楽人(成田凌)の二人の青年が、いるはずもない火の鳥を探す旅に出るところから始まる。人生に漂う暗い影から、 “少しだけ逃げたかった”束の間の逃避行。物語と並行する謎の花嫁の存在。さらに、 裏社会の追手、寂れた妖怪スナック。 SM嬢の一味や、農業ラッパー、自転車旅の青年、穏やかな僧侶、誰もいない映画館の館長などなど。 あてもなき珍道中で主人公が出会う奇妙な連中や、人生のヒントをくれる様々な人物が登場し、話は展開していく。 果たして主人公達が探す火の鳥とは? 笑って、泣いて、また笑う。

DVDは3,800円(税別)。公式サイトからDVDのみ発売。
映画、DVDについては公式サイトへ。 https://niwatoriphoenix.com/




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