関西フィルが2度目の欧州公演
大阪のファンも応援 50周年を越えて成長の舞台へ

関西フィルハーモニー管弦楽団は今月、2度目の欧州公演を実施する。10月12日(木)はベルギーのゲントで、ダイキンヨーロッパの50周年記念特別コンサートに出演。13日(金)はフランス・パリの複合芸術施設「ラ・セーヌ・ミュージカル」で演奏し、14日(土)はドイツ・フランクフルトの1880年に創立されたオペラ劇場「アルテ・オーパー」で音色を響かせる。

関西フィルは1970年に発足した関西を代表するプロオーケストラ。2011年から世界的ヴァイオリニストでもあるオーギュスタン・デュメイが楽団初の音楽監督に就任し、15年に初の欧州公演が実現した。楽団創立50周年にあたる2021年に再度計画したものの、新型コロナの影響で延期。感染拡大が落ち着く一方、今度は国際情勢や円安による渡航費の高騰を受けて、クラウドファンディングで支援を募るなどして準備を続けてきた。

欧州公演に意気込みを話すオーギュスタン・デュメイ音楽監督(左)と大野英人楽団長=9月、門真市内で

60人以上の楽団員が渡航する。12日と14日はデュメイが指揮、ピアノに児玉桃を迎える。モーツァルトのピアノ協奏曲第21番、メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」などを演奏する。13日はマテュー・ヘルツォークを指揮に迎え、デュメイはヴァイオリンを弾く。モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」などを披露する。

前回の欧州公演から8年。取材会に出席したデュメイは、「前回の公演で士気が高まり、関西フィルはさまざまなスタイルで演奏できるように成長してきた」と振り返る。その上で「異文化と音楽に触れ、国際的な環境に身を置くことは、各個人の視野を広げ、何が求められているかを知れる貴重な機会となる」と改めて強調。「より良くするための研究に終わりはない。関西フィルの透明感があり、すばらしい音楽性をクラシックの本場の皆さんに感じていただくとともに、世界の大きな舞台で戦った経験が、楽団のホームでの演奏をより強固にしてくれるでしょう」と期待を寄せた。

クラウドファンディングは当初の目標額500万円を達成。12月15日(金)まで引き続き、下記サイトで受け付けている。
https://kpo-europe-tour-2023.kas-sai.jp/




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