平成グルメ 次の一手は? 2019食の仕掛け人

 平成最後の新年が明けました。グルメ志向が高まり、さまざまなトレンドが生まれたこの時代。
昨年からは空前の鯖(さば)のブームが続き、おなじみのハンバーガーでは“ご当地バーガー”の新たな文化が根付きました。食の仕掛け人の次なる一手は?(大和田真理子)

 

付加価値で日本の水産業を変える

 昨年、国内の缶詰売上高で鯖缶がマグロ缶を抜いて首位に躍り出るなど、関心を集める鯖。その流れをけん引した一人が、国内外19カ所で「さば料理専門店 SABAR」を展開する株式会社鯖や(豊中市)代表取締役の右田孝宣さん(44)だ。
 鯖との出会いは2007(平成19)年。大阪市内で営んでいた居酒屋で人気があった鯖ずしのデリバリー会社を起こしたのが始まりだ。鯖の模型を付けた“サバイク”で配達。鯖のテーマソング「サバババーン」も作り、くすっと笑える仕掛けを次々考えた。
 「鯖は安価な大衆魚である一方、ブランド魚として高く売れるものもある。付加価値でこんなに差が出る。鯖が持つ可能性に懸けました」と右田さん。5年前、「SABAR」1号店を大阪・福島に開いた。38種類の鯖料理に加え、座席数は38席、開・閉店は朝と夜の11時38分(イイサバ)と、とことん鯖にこだわった。ユニークな店が評判を呼び、今年は仙台・名古屋・岡山など新たに10店舗オープンする。
 養殖にも注力。一昨年は鯖街道の起点、福井県小浜市と連携し、酒かすを餌に混ぜて育てた「よっぱらいサバ」の出荷につなげた。「今年は静岡県熱海市でも大きなプロジェクトが始まります。地方や水産業の活性化でお役に立ちたい」

SABAカルテット盛り合わせ
SABARの人気メニュー「SABAカルテット盛り合わせ」

 

具とソースに地域の夢も乗せて

ハンバーガー 高度経済成長期にファストフードで日本に定着したハンバーガー。平成に入り、素材にこだわったグルメバーガーや、土地の名産を盛り込んだご当地バーガーなど多様な進化を遂げた。
 宝塚市出身の雑誌編集者、薮伸太郎さん(41)が2004(平成16)年に立ち上げた西日本ハンバーガー協会は、ハンバーガーを使った町おこしイベントを全国各地で手掛ける。「具、ソース、バンズなど、組み合わせは無限大にも広がっていく」とハンバーガーの魅力を語る薮さん。食べ歩きを続けるうち、趣向を凝らしたご当地バーガーも地域外ではほとんど知られていない現実を知った。それなら色々なハンバーガーを一堂に集めようと、09(平成21)年に「関西ハンバーガーフェスタ」が六甲アイランドで実現。京阪神から11店を集め、4日間で6万人が訪れた。
 全国各地から開催要請が相次ぎ、昨年10月には地元・宝塚市でもイベントを開催。手塚治虫生誕90周年を記念した「手塚治虫LOVE♥BURGER」をプロデュースした。
 今年も関西を中心に多くのハンバーガーイベント運営に携わる。「東京五輪や大阪万博で世界中の人たちが日本に集まる。独自の文化として発展した日本のハンバーガーを大勢に食べてもらいたい」と薮さんは意気込む。

宝塚ファミリーバーガーランド2018
昨年の宝塚ファミリーバーガーランド2018は2日間で3万5000人が訪れた



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