アーティスティックな空間でインドネシア料理
【バリフォーシーズンズ】大阪市・肥後橋

関西・オンナの美酒佳肴

 

アーティスティックな空間でインドネシア料理

【バリフォーシーズンズ】大阪市・肥後橋 

 

 ビジネス街でひときわ目をひくアジアンチックな店。店内はインパクトのある壁画にめずらしい植物、天井には現代風の浮世絵。この異次元空間で出されるインドネシア料理を堪能した。

 

チキンサテ
チキンサテ(鶏肉の串焼きピーナツソース添え/手前)とウダンチーズ(海老とチーズのフライ)

 

 土佐堀通を車で通った時に気になっていた南国の雰囲気の店。友人に「食べに行こうよ」と誘われたのは、まさにこの店だった。オーナーはアメリカ人アーティスト、ヒューズ・ロジャー・マシュー(Hugues R. Mathieu)さん。初めて会ったのはハイチ大地震の直後だったから2010年かな、自身のルーツがあるハイチの復興支援をしていると紹介された。彼はほぼ英語しか話さなかったので、私はあまり理解できていなかったが。

 

着流し姿のマシューさん
着流し姿のマシューさん(左端)

 

 共通の友人がいたことから、その後、食事会などで見かけることも多く、日本語が上手になったマシューさんと時々話す機会があった。アーティストの彼が飲食店をするとあれば普通の店のはずはなく、どんな世界観なのだろうとわくわくしながら足を運んだ。
 交通量の多い道路に面した小さな店、一歩中に入ると空気が変わる。私が案内されたのは、細い階段を上がった2階。不思議なオブジェ、立体的な壁画、ビジューで飾られた浮世絵、天井から吊るされた植物まで、すべてマシューさんの作品だ。

 

ガドガド
ガドガド(温野菜と豆腐のインドネシアンサラダ)

 

 「日本のビジネスマンは疲れている。だからビジネス街でパワーを得られる空間を作りたかった」というマシューさん。この場所で、自身が大好きなバリ島の自然を感じ、インドネシアの料理を食べて、「ローエネルギーからハイエネルギーになってほしい」と丁寧な日本語で話してくれた。

 いつになく料理の話題があとまわしになってしまった。スパークリングワインを飲みながら、友人やマシューさんと一気に話しをした後、たくさんの料理をいただいた。マシューさんが見込んだ料理人の腕はピカイチ! 鶏肉の串焼きにはピーナツソースをたっぷり、辛いソースを少し付けていただく。ガドガドは、テンペや厚揚げ、海老煎餅、野菜にこれまたピーナツソース。サラダの種類もいろいろあって、ヘルシーな料理がうれしい。そして、写真を撮り忘れたけれど、ナシゴレンはぜひ食べてほしい。これを目当てに、連日通う友人もいるほどだ。

 


◆ MENU
ビール 480円
グラスワイン 500円〜
チキンサテ 1100円
ガドガド 880円
ウダンチーズ 680円

◆ Data
Bali Four Seasons(バリフォーシーズンズ)
電話:06-6479-0087
住所:大阪市西区江戸堀1
営業:11:30~15:00、17:00~22:00
休み:日曜


◆ Writing / 松田きこ
(株)ウエストプラン代表。兵庫県西宮市在住。食・観光・人物取材に日本中を飛び回る。ライター歴20年以上。編著書「神戸・阪神間 おいしい酒場」「くるり西宮・芦屋・東灘・灘」「くるり丹波・篠山」他
http://www.west-plan.com/