地酒、料理ともに充実、神戸の立ち飲み
【立呑ZUTT】神戸市・JR神戸

関西・オンナの美酒佳肴

地酒、料理ともに充実、神戸の立ち飲み

【立呑ZUTT】神戸市・JR神戸 

 昼間の暑さが嘘のように、日暮れとともに山から海へ涼しい風が吹く。JR神戸駅から徒歩1分、「立呑ZUTTO」が今夜の集合場所だ。友人がSNSにのせた写真に惹かれて「ここに行きたい!」と声をあげたメンバーが集まる。友人以外に知っている人はいないから、どんな人と出会えるのか、どんな話題が飛び出すのか、楽しみに出かけた。

 

天ぷら
天ぷら

 

 店に入るとすでにたくさんの人で賑わっていた。友人のグループ10人ほどが、酒樽をアレンジした丸テーブルを囲ん盛り上がっている。遅れて参加した私のグラスに冷酒が注がれるのを待って、たぶん彼らにとっては何度目かの乾杯。

 テーブルの上は注文した料理がいっぱい。その中からさつま揚げをいただくと、そのまま食べてもしっかり味があるし、生姜醬油をかけるとさらにいける。白身魚のすり身にイカを加えて味と歯ごたえをつけ、大葉と紅ショウガが隠し味だそうだ。造りも新鮮で美味しい。

 

にく寿司
にく寿司

 

 地酒は常時20種類ほどあり、売り切れ御免。1杯目の「作」から三重県つながりで「田光」、そして佐賀県の「鍋島」、3種類の酒を飲んだ。そして、常連だという美容家の清水真咲さんが名物だからと注文してくれた牛肉のにぎり寿司。スライスした赤身肉をバーナーで軽くあぶって、ウニ、白髪葱をトッピング。やわらかくとろけるような舌ざわりに、ほんのり甘い酢飯がよく合う。

 聞けば、A5ランクの牛を一頭買いして、最適な部位は肉寿司に、モモは串焼きに、スジはおでんにと使い分けけている。居酒屋や立ち飲みなど、7店舗を展開するからできること。ずっと前に、別の店を取材したときにオーナーからじっくり話しを聞いたことを思い出し、食材や地酒を選びぬく姿勢は店舗が増えても変わっていないことを実感。

 

乾杯の度に盛り上がる
乾杯の度に盛り上がる

 

 美味しい料理と地酒、お得感いっぱいの値段ときたら、通わずにはいられない。2018年11月のオープン以来、流行っているのはもっともだと感じた。お酒の話、料理の話、初対面の人とも距離が近くなる立ち飲みは、予想以上に盛り上がってあっという間に夜はふけた。声をかけてくれた友人、灘区でオーダースーツの店「ゑみや洋服店」を経営する江見真也さんに感謝!この日の主催者である江見さん、清水さんの会はまた次回があるようで、とっても楽しみだ。

 


◆ MENU(税抜)
生ビール 280円
地酒(90ml) 390円又は450円
造り 280円~
にく寿司(1カン) 250円
天ぷら 80円~

◆ Data
立呑ZUTT
電話:078-341-3990
住所:兵庫県神戸市中央区相生町2-2-8 新神戸ビル東館1F
営業:平日17:00~23:00(LO22:30)
   週末17:00~23:30(LO23:00)
休み:なし


◆ Writing / 松田きこ
(株)ウエストプラン代表。兵庫県西宮市在住。食・観光・人物取材に日本中を飛び回る。ライター歴20年以上。編著書「神戸・阪神間 おいしい酒場」「くるり西宮・芦屋・東灘・灘」「くるり丹波・篠山」他
http://www.west-plan.com/