丹波篠山の名店で味わう本格和食
【膳所 丹南茶寮】兵庫県・丹波篠山市

関西・オンナの美酒佳肴

丹波篠山の名店で味わう本格和食

【膳所 丹南茶寮】兵庫県・丹波篠山市 

 令和の誕生と同じ5月1日、篠山市は丹波篠山市に市名変更をした。その丹波篠山市の玄関口は、JR篠山口駅と舞鶴自動車道の丹南篠山口インターチェンジ。このあたりは、平成の大合併の前は丹南と呼ばれていた。その地名を冠した「丹南茶寮」は、駅から歩いて10分ほどの場所にある。

 

淡路のハモとカンパチ
淡路のハモとカンパチ

 

 旅先で一人のときは、ちょっと上等な店のカウンターでしっぽり飲むのがいい。大阪から1時間という距離は旅というほどではないが、山や田畑といった美しい景色を越えて来たから、気分はショートトリップ。会席コースを選び、はじめの一杯はきりっと冷えた黒龍をいただくことにした。

 主人の鷲尾浩司さんが、「グラスをよく見ていてくださいね」と、目の前にお猪口を置いて笑顔を見せた。酒がそろりそろりと注がれると、グラスの色がわずかに変化した。驚く私を見て、嬉しそうな鷲尾さん。丹波市の氷上で大八布窯を開き、2014年にアメリカ・ロサンゼルスに移り住んだ山城建司さんの器だそう。なんとも不思議だが、見た目のきれいさとともに口あたりも良くて印象に残った。

 

八寸
八寸

 

 丹波篠山は農家が多く、新鮮な野菜も楽しみだ。造りに添えられた黄色い花はマスタードグリーンの花。地元、古市・不来坂(こぬさか)で栽培されているもので、農家と料理人でネットワークを組んで入手しているそうだ。

 八寸は、オクラのジュレの下にトマト、オクラ、長芋とろろ。ほうれん草のお浸し、ナスターチウムの下にクリームチーズの豆腐、枝豆、合鴨のロースト、サツマイモ煮、そして若桃の蜜煮のフレッシュな風味!

 

店主の鷲尾浩司さん
店主の鷲尾浩司さん

 

 スズキの幽庵焼きにマッシュポテトのたれが掛かった焼き物が出たので、酒は辛口の八海山を注文する。締めの冷たいスダチ蕎麦をいただく頃に、他のお客さんが帰ってカウンターは私ひとり。こうなると地元のことや料理のことなど、あれこれ話しかけてしまう。鷲尾さんは大阪・北新地の名店で修業をした料理人で、趣味のバイクであちこち出かけるアクテイブな人だから情報が新鮮なのだ。これぞカウンターの魅力だなと思いながら冬の名物、ぼたん鍋のことを聞くと、なんと「丹南茶寮」では味噌仕立てのそれに黒豆のきな粉を掛けて食べるそう。これは未経験の味、ということで、冬に来る楽しみが一つ増えた。

 


◆ MENU(税別)
生ビール 500円
地酒 950円~
ミニコース 4,000円
会席 5,500円~

◆ Data
膳所 丹南茶寮
電話:079-590-1020
住所:兵庫県丹波篠山市味間新92-4
営業:11:30~13:30、17:00~22:00
休み:水曜、第4木曜


◆ Writing / 松田きこ
(株)ウエストプラン代表。兵庫県西宮市在住。食・観光・人物取材に日本中を飛び回る。ライター歴20年以上。編著書「神戸・阪神間 おいしい酒場」「くるり西宮・芦屋・東灘・灘」「くるり丹波・篠山」他
http://www.west-plan.com/