スタイリッシュな酒屋で、京都らしいアテとレアな地酒の角打ち

関西・オンナの美酒佳肴


【SiZUK-サケノシズク】京都・七条烏丸 

観光客でにぎわう京都駅から歩いて5分ほど、七条烏丸の交差点を西へ曲がってすぐの場所にあるのが目当ての店。午前中から暖簾が出ていて、なんの店かと気になったのが最初の出会い。白を基調としたシンプルな内装、弧を描くカウンターが2つ、カウンターの間の通路はゆるやかなスロープというスタイリッシュな酒屋。角打ちというには随分おしゃれで、心を惹かれた。

冷蔵庫にずらりと並んだ四合瓶(720ml)は、見たことがない銘柄ばかり。現在は11の蔵元の酒があるそうだ。「山和(やまわ)」を醸すのは、宮城県の山和酒造店。歴史ある蔵がその技術を注ぎ込んで造り、全国新酒鑑評会で受賞を重ねたと聞けば、味見は必須。定番酒である特別純米の他にも季節限定酒も注文してみた。それぞれ特徴は違うが、どれもすっとのどを通って、やわらかな旨みを感じるきれいな味だ。

飲み屋ではなく酒屋ではあるが、アテなどはかなりこだわっている。京都のおすすめ飲食店の厳選されたアテが目を引く。まずは「酒と肴MURO」の「かにみそクリームチーズ」。かにみそもチーズも大好きだけど、この2つの組み合わせってどうなんだと思いつつ食べてみると、これがまた酒が進む味。あとに残るカニの風味がなんともいえない。
さらに、近所の石窯バル「CENTRO(セントロ)」の「山椒タプナード」は、オリーブとアンチョビ、それぞれ個性的な味が山椒のピリッとした刺激で引き締まっている。

次の酒は3種飲み比べにして、萩錦(静岡県・萩錦酒造)の無濾過生原酒の生もと、荒走り、中取りをいただく。アテは絶対日本酒に合うだろうと予想どおりの「ニシン山椒漬」。まだ夕方にもなっていないのに、知らない銘柄で美味しい酒とくれば弾みがついてしまう。七条通りを行き交う車や人の姿をぼんやりと眺めながら飲んでいるとあっという間に1時間以上経っていた。知識が豊富な店員さんとの情報交換も楽しいし、カフェ感覚で女性が一人酒を楽しめるから、酒飲み仲間に共有しなくては。

 



◆ MENU(税込)

今週のおすすめ3種飲み比べ1,300円
日本酒グラス500円~
かにみそクリームチーズ500円
山椒タプナード500円
ニシン山椒漬500円


◆ Data

SiZUK-サケノシズク
電話:075-748-1062
住所:京都市下京区西境町162
営業時間:10:00~19:00(金、土は10:00~22:00)
定休日:月曜

◆ Writing / 松田きこ(ウエストプラン)
http://www.west-plan.com/

 

※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため対策した上で取材・撮影しています。
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