30年前の日本初のセクハラ裁判原告・晴野まゆみさん講演会 10/25(火)エル・おおさか

元号が平成になった1989年8月、一人の女性の勇気が時代を動かした。3カ月前の5月、性的嫌がらせを受けていた勤務先の出版社から解雇されたA子さんは、元勤務先の編集長と会社を「性的嫌がらせ」と「性差別による不当解雇」で福岡地裁に提訴したのだ。彼女の訴えは、日本初のセクシュアルハラスメント(セクハラ)裁判として注目を集めた。

92年4月にA子さんは全面勝訴。

この判決が、85年に成立した「男女雇用機会均等法」を改正して設けられた「セクハラ防止」規定へとつながっていった。

99年に「女性労働者に対する配慮義務」だったセクハラ防止規定は、2007年「男女労働者に対するセクハラ防止の措置義務」に改正され、現在はセクハラだけでなく、マタハラ(妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント)、パワハラ(パワーハラスメント)を含めて職場におけるハラスメント防止対策は雇用主の義務となっている。

 

晴野まゆみさんは東京都出身。現在は福岡在住

日本初のセクハラ裁判の原告A子さんは、プライバシー保護の観点から裁判中は仮名を通したが、96年3月実名公表に踏み切り、マスコミ取材を本名・晴野まゆみで受け始めた。

その後、裁判手記「さらば、原告A子」(2001年、海鳥社)を出版。現在は九州の道の駅や観光情報の媒体制作を主にした編集プロダクション「株式会社チームふらっと」を経営している。

昨年10月には出身の西南学院大学女子同窓会「ゆりの会」より「SEINAN Woman of the Year2021」に選定され、今年1月にはNHKテレビ「逆転人生」で取り上げられ、話題を呼んだ。

 

そんな晴野まゆみさんを招く講演会が、10月25日(火)18時30分から大阪市中央区のエル・おおさか(大阪府立労働センター)606号室(大阪メトロ・京阪「天満橋」)で開かれる。

定員70人(要事前申し込み・先着順)。参加費1,000円(資料代込み)。18時開場、20時30分終了予定。晴野まゆみさん講演会実行委員会、エル・ライブラリーの共催。

「全面勝訴から30年以上がたちましたが、当時と今とで何が変わり、何がまだ変わらないのか。晴野さんには裁判のことを含め、30年を振り返って思いのたけをお話しいただきます」と主催者。

【申し込み・問い合わせ】https://shaunkyo.jp/contact/

お名前とメールアドレスを記載のうえ、本文に「晴野さん講演会申し込み」とお書きください。問い合わせも同じ要領で。




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