都会の真ん中で小学生が稲刈り体験 積水ハウスが実施

 11月19日、大阪駅にほど近い新梅田シティ(大阪市北区大淀中1丁目)内の田んぼで、地元の小学生が稲刈り体験を行った。高さ173㍍の梅田スカイビルをバックに、鎌を手にした児童たちは豊かに実った稲を刈り取り、都会の真ん中で“収穫の秋”を体感した。

 梅田スカイビルに本社を置く積水ハウスが実施。同社はビルの北側8000平方㍍にわたり広がる敷地に日本の在来樹種や200種類以上の草花を植え、日本の原風景である里山を再現している。通常、都会では見られない絶滅危惧種の「ハイタカ」などの猛禽類が飛来したことも確認された豊かな自然の一角に田んぼや畑を開墾し、2007年から地元の大阪市立大淀北小学校の児童を対象にした農作業体験を実施している。13年目となった今年も、5年生2クラスの児童61人が作業を行った。

刈った稲は手分けしてまとめていく
栽培品種は「ヒノヒカリ」。調理実習のテーブルに並ぶ時が楽しみ

 今年6月には同じ田んぼで田植えを行い、水草取りなどの手入れもしてきた児童たちは、約100坪の敷地いっぱいに成長した稲を前にして目を輝かせた。使い慣れない鎌を手に1時間ほど稲刈りを行ったのち、刈った稲をひもでくくり干す稲架掛けの作業も行った。作業中は田んぼに住むカマキリやバッタ、ヤゴ、カエルなども次々に見つかり、児童たちは様々な生き物との貴重なふれあいも楽しんでいた。

 参加した女子児童の一人は「鎌を使ったことで、昔の人の稲刈りのやり方がわかったし、育てる人の大変さもわかった」と話した。男子児童の一人は「自分たちで植えた苗が成長していてうれしかった。鎌で稲を刈る時の“ぎしぎし”した感触が新鮮でおもしろかった」と笑顔で振り返った。

 干した稲は今後、足踏み脱穀機や唐箕(とうみ)を使いながら、再び児童によって脱穀、籾摺りされ、調理実習の食材に活用される。積水ハウスは、一年を通じて田植えから稲刈り、脱穀までの一連の農作業を地元の児童たちに体験してもらうことで、食とモノづくり、自然との共生の大切さを学んでもらうことを目指しているという。

出た藁くずは堆肥に。資源の再利用を児童たちは肌で学んだ



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